うさちゃんにとっての主食となる牧草は、毛球症の予防や歯の適切な摩耗、腸内細菌の安定やストレスの軽減などたくさんの役割をもっています。大人へと成長を遂げた時、この牧草を好んでしっかり食べてもらえるよう、食事内容や与え方などを今から考えてあげることはとても大事です。ただ、我々もそうですがうさちゃんにも好みというものがあります。硬い茎の部分よりは柔らかい葉や穂の部分を好む傾向などもあります。それでも、たくさんの牧草を食べてもらえるように、刈り取り時期の違うものやそのほかのイネ科の牧草など、複数を与えながらそれぞれのうさちゃんの好みを見つけていただくことになります。成長期の場合は健康な体をつくるためにも、栄養価の高いアルファルファ牧草も適していますので、うさちゃんの成長をみながら与えてあげましょう。
硬い茎の部分などは、空きビンの底などでたたいてつぶしてから与えていただくことでも、食べてくれることがあります。また天日に干して香りを高めてあげることや、飼い主さんが直接手から与えてあげることでも興味を示して口にしてくれることもありますので、与え方を考えていただくこともぜひ試してみてください。
うさちゃんの好みの牧草をいくつか見つけることができれば、しっかりと食べてくれる様子が見られるでしょうから、牧草ごとの繊維質の違いがあっても、しっかりと歯を動かし食べてもらえる状況があることで、不正咬合の予防につながります。牧草の繊維質の違いによって歯の摩耗にも影響がないとはいいきれませんが、繊維質の量にこだわるあまり、牧草自体を食べないということになれば、大きく影響が出てきます。繊維質の豊富な牧草を食べてくれるならばそちらが理想的ですが、こだわりすぎずに食べてくれる牧草を見つけていただくことでよいと思います。うさちゃんの好みも変化したり、気分によって変わることもありますので、複数の牧草を与えながらその時の気分で選べるような環境を与えていただきたいと思います。食べ慣れた牧草がいくつかあることで、体調不良などで食欲がない時など、食べたい牧草を選べることにもつながります。
HPのうさぎの飼育講座のバックナンバーには、牧草にまつわる内容もございますので、よろしければそちらもぜひご参照くださいませ。

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