１０歳と年齢を重ねているうさちゃんですので、行動の変化などが見られてくることもあると思います。トイレ以外のケージ全体で排泄しているようですが、トイレを使っていないことに理由がないかを探っていただくこともできると思います。寝転びながらという様子もあるようですが、トイレの上にのぼることを苦手としてきているならば、床面とトイレの高さをバリアフリーになるような環境を考えていただくことも必要なのかもしれません。また、すのこの素材を見直していただくこともできます。おしっこをしても体が汚れにくくなるように、金属製の金網タイプのすのこもよいと思います。クッション性のある金属製のすのこであれば足にも優しいですし、おしっこの切れもよいですから、汚れにくい環境となるはずです。トイレやケージの見直しはひとつの方法だと思います。そして体の汚れについては、丁寧なグルーミングなどでも汚れを取り切れない場合は、汚れた部分を洗っていただくことを試していただけます。汚れているお尻や足元部分の下半身だけを洗ってあげます。うさちゃんをしっかり抱っこしていただきながら、洗面台や洗面器などにぬるま湯を張った中で、優しく洗ってあげましょう。体が濡れることに慣れていませんので、嫌がったり暴れたりすることも想定できますので、しっかり抱き上げてあげることが必要になります。ご家族がご一緒であれば、抱きかかえる係、体を洗ってあげる係などお二人でチャレンジいただくこともよいと思います。汚れがひどいときは、小動物用やうさちゃん用のシャンプーをお使いいただくこともありますが、お湯だけで洗っていただくことでもきれいになる場合も少なくありません。汚れがどのような状態であるのかでも異なりますので、うさちゃんの状態を見ながら行ってあげてください。糞がこびりついてしまっているような場合は、柔らかくしてほぐしながら洗ってあげることになりますし、尿やけなどが見られている場合なども簡単には落ちませんので、グルーミングも合わせて丁寧に行っていただくことも必要になります。そして皮膚の部分なども炎症が見られていないかなども是非確認してください。トイレの使い方が変わる理由に、泌尿器系の病気などが隠れている場合もありますので、慎重に判断いただくことも大事なことです。１０歳のうさちゃんですので、半年やもしくは数か月に一度は健康診断の機会を設けていただくほうが安心ですから、今のうさちゃんの健康状態を知っていただくためにも、獣医師にご相談いただくこともお勧めいたします。