お尻に盲腸糞がついたままの状態では、衛生面からも問題がありますので、きれいにしていただく必要があります。汚れをきれいにするには、うさぎさんの体を抱きかかえていただくことが必要です。抱っこが嫌いといううさぎさん側の気持ちは受け止めていただきながら、嫌がることも想定しつつ、それでもきれいにしてあげることが飼い主さんの役目といえると思います。短時間で的確にきれいにしてあげられるように環境を考えて準備していただくことが大事です。盲腸糞は柔らかいですので、拭き取ろうとすることでよけいに汚れが広がってしまう場合もあります。拭き取る以外の方法としては、洗い流してあげることでもきれいにしてあげられますので、この方法も試していただきたいと思います。ただしこの場合にもうさぎさんをしっかりと抱きとめることが必要になります。一人では難しいという場合はご家族やご友人などの手もかりて、抱きとめる係と洗い流す係など役割分担をしていただくこともよい方法です。部分的に汚れた場所だけを洗っていただくことでよいですので、洗面器などにぬるま湯を入れてその中でお尻付近を洗ってください。これだけでも糞を取り除くことができると思います。抱っこされること、水に触れることなどで嫌がることも予測できますので、そうなった場合でも慌てないように環境や心の準備をして取り組んでいただくことになると思います。洗ったあとには、吸水性のよいタオルやドライヤーなどを使って、しっかり地肌から乾かしてあげることが重要になります。うさぎさんにとって初めての体験もあるでしょうし、そのことがストレスとなることかもしれませんが、汚れたままでは病気を招いてしまう環境になりますので、チャレンジしていただきたいと思います。そしてなぜ盲腸糞が残ってしまうのかという根本的な原因も考えてあげていただきたいと思います。食べきれないほどの量を作り出しているということならば、食事量や内容を見直していただくことも必要なのかもしれません。また体重が増えるなどして上手に食べることができなくなっているような場合も、食事内容や量を見直すことが重要です。また盲腸糞と思っていたものが軟便などの可能性もあります。お腹の調子が不安定な状況が見られる場合には、その原因を突き止めていただくことも必要です。どうしてもきれいにしてあげられないという場合や、病気の心配もあるという場合には、かかりつけの獣医師にも是非ご相談ください。見られている状況にどういった理由が隠されているのかがわかるようですと、この状況の解決の糸口が見えてくるのだと思います。