年齢的に思春期を向かえても不思議ではない状況ですが、抱っこに対して見せている様子をもう一度確認していただくことも大切です。ご質問にはケージの外に出す時に見せている様子のようですが、逆にケージに戻す時にはどう反応を見せていますか？ケージに戻される時こそ、抱っこされたくない、戻りたくないという二つの理由でより嫌がる様子が見られることが考えられます。またグルーミングを行う時にも抱き上げる行為が必要になってきますが、この時はどうでしょうか。シーンによって反応が違うというならば、それぞれの環境の中に抱っこを上手に行えるためのヒントが隠されているといえるのではないでしょうか。どんな場面であっても同じような反応を見せるというならば、同じようにうさぎさんの気持ちが表現されているといえるのでしょう。抱っこされることが嫌だということと、飼い主さんが考えていらっしゃるような縄張りの主張ということも含まれている可能性があるのかもしれません。対応策として、うさぎさんが見せる伝達方法に則ってスタンピングの行為を取ったところ、その効果が見られたようではないでしょうか。お年頃ということもありますので、上下関係をしっかりと示すことも大事な時期ともいえるのかもしれません。うさぎさんそれぞれの個性と取り巻いている環境の違いから、本当に様々な状況が生まれてきますが、うさぎさんが飼い主さんの意思をどう受け取っているのかということが重要なのです。スタンピングが効果的だということは、ここぞという時にはこの方法を取ってみることがこちらのお宅ならではの方法となるのかもしれません。そして、ケージの外に出るということは、うさぎさんにとってとても待ち遠しい時だと思います。その為には抱っこが必要であるということはうさぎさんもどこかで理解していると思うのです。ですから素早く抱き上げてケージの外に出してあげることができる環境作りを考えていただくこともよいのかもしれません。うさぎさんがケージの隅に体を丸めている状態からどう抱き上げることができるのかを研究していただくことも、うさぎさんにとってストレスが少なくなる方法となると思います。抱き上げ方にもそれぞれのうさぎさんでより嫌がる対応があると思います。うさぎさんの反応を見ながらどう抱き上げることがこの子にとってよいのかということを探っていただきたいと思います。上手に抱っこできた時の状況を思い出していただくことも上達への近道となると思います。そして思春期などからこれまでよりも反応がエスカレートしているような場合には、無理強いしないで少し時間を置いて見守っていただくことも必要になることがあります。飼い主さんに対して警戒心が強くなってしまうことで、信頼関係にも影響が出てくる場合もありますので、うさぎさんの様子を今後もよく観察していただきながら対応していただきたいと思います。