うさぎが見せる行動は本当に様々です。その行動の意味を探るには、見られている行動だけではなく、その前後のうさぎさんの様子もよく観察していただくことがよいのです。また、うさぎさんを取り巻いている環境全体も見ていただくことも大事です。特に飼い主さんがその前後にどういった行動を起こしているのかということも、ポイントとなることがあります。手からご褒美を食べるという行為を見せていますので、信頼関係も生まれていることだと思います。手を舐めるという行為も同様にいえることだと思います。愛情表現としても見られる行為です。ご褒美のにおいがついていることで、舐めるということも考えられることですが、いつも見せる行為ではないという点からは、うさぎさんの愛情としての貴重なコミュニケーションといえるのではないでしょうか。そして、ケージを落ち着きなく動いたり、顎を擦り付けるような行為を見せたり、穴を掘るような仕草が見られていますが、年齢からも思春期に入ったと考えられる部分があるようです。お年頃になることで、縄張りを主張したり発情することもあります。ただし、歯ぎしりをしているという点については、痛みや辛さがあったりするのではないかということを疑っていただきたいと思います。食欲や排泄の状態なども合わせて確認していただいて、少しでも不安がある時には病気が隠れている可能性もあると受け取っていただいて、かかりつけの獣医師にご相談いただくことが必要です。またうさぎさんが過ごすケージ付近の環境に問題がないかということも再確認していただきたいと思います。夏本番になってきましたので、飼育環境が快適であるのかを今一度確かめていただきたいと思います。そして歯ぎしりと歯をカタカタと鳴らすといった様子ではまた状況が変わります。撫でてあげた時に歯を鳴らす場合は、気持ちがいいといったサインになるのですが、通常生活している中で歯ぎしりと思われる場合、体調不良のサインも見えている時には、迷わずに獣医師に診ていただきましょう。判断が難しい場合は、一度お電話ででもよいと思いますので、獣医師にご連絡していただくとよいと思います。うさぎは具合が悪いことを表に出さずに上手に隠してしまいます。飼い主さんがいつもとの変化を察知していただくことが体調不良の早期発見につながりますので、よく観察していただきたいと思います。