飼育環境はそれぞれのお宅ごとで違っていることです。その環境の中でより快適に過ごしてもらえる環境作りをしていただくことが飼い主さんの役目なのだと思います。今回のお宅はロフトがうさぎさんの場所となっているようですが、確かにこれからの季節は厳しい環境になりがちだと思います。それでもその場所から変えてあげることができないという場合には、室温湿度をしっかり保つことができるようにその環境を整えてあげてください。これまでには見られなかった行動があるようですが、確かに思春期として見られているのではないかと感じる点があります。いろいろな場所や飼い主さんの服などに対して掘る行動や噛む行為、飼い主さんに飛び乗ったり飛び降りたりといった様子は、うさぎさんが自分の気持ちをしっかりと行動で示してきているといえるようではないでしょうか。自我が芽生えてそのことを飼い主さんに伝えているのだと思います。自分の存在を示している（優位性）と解釈もできる行動です。ケージとサークルをつなげた環境で日々過ごしているようですので、その行動範囲すべてがうさぎさんの縄張りとなっています。そしてそのことをうさぎさんも認識しているのでしょう。足を噛まれたという場面がどういった状況で見られたのかがわかりかねてしまいますが、縄張りの中に侵入してきた人に対して見せている行為ともいえる部分があると思います。自分の縄張りの中に侵入者がいると解釈していれば、警戒するような様子も見せることがあるのだと思います。思春期という時期と、サークルで囲った自由に過ごすことができる環境があることで、縄張り意識が強くなっていることが考えられるのだと思います。また、何処でもゴロゴロ寝るようになったということは、体感している温度が高いと推測できます。体を伸ばして横になるような様子は、夏の時期にうさぎがよく見せる状況です。ロフトという環境が影響していることも十分に考えられるのではないでしょうか。まだ本格的な夏がくる前の時期でもあります。もっと過酷な環境となってしまう可能性もあることだと思いますので、今一度うさぎさんの過ごす環境を考えていただくことは重要だと思います。うさぎさんが過ごす場所での計測はもちろんのことですが、縄張り（与えている環境）についてももう一度考えていただくことで、問題行動となっている状況を変えてあげることもできると思います。