骨折した場合で軽度の症状の場合には、固定したり、ケージレストといって行動を制限したりすることで、経過を観察していただくことになります。骨折の状況によっては手術なども必要になることもあります。今回のうさぎさんは軽度に当たるタイプの対処ということですので、手術に至らなかったことは幸いであったと思います。活発な性格のうさぎさんのようですから、ケージの中だけで過ごすことはある意味ストレスとなることなのかもしれません。ですが、だからといってケージから放してしまうことで、症状を悪化させてしまうことが予測できることですので、ここはうさぎさん飼い主さん共々、我慢していただくところだと思います。ストレスを軽減できるようにいろいろ試していらっしゃる飼い主さんです。食べることはうさぎさんにとって大きな喜びのひとつといえますので、自由に動くことができないかわりに、楽しめる食事はとてもよいことだと思います。また、撫でられることや飼い主さんとのコミュニケーションが好きな子であれば、この触れ合いが安心できる状況となることだと思います。うさぎさんも今は普段とは違う状況だということがわかっていることでしょう。また飼い主さんがそのことに対して、自分のためにいろいろしてくれていることもしっかりと感じていることだと思います。うさぎさんの為に手を尽くしてくれている様子は、ちゃんとうさぎさんに伝わっていることだと思います。ペレットや野菜の他、牧草もいろいろ試してみていただくこともお勧め致します。牧草を食べることで、毛球症の予防や歯の適切な摩耗が期待されることですが、腸内細菌の安定やストレスの軽減などの効果も見込むことができますので、今日からこの牧草も加えていただきたいと思います。そして、経過を観察していただく中で、少しでも不安な様子や症状があったときには、すぐにかかりつけの獣医師にご相談いただくこともとても大事です。観察することで、うさぎさんの様子や変化を目にできるわけですから、今後もよく見ていただくことがとても重要だと思います。