１０歳のうさぎさん、本当に大往生といえる年齢です。ですがこの１０年間、赤ちゃんの時からずっと一緒に過ごしてきたうさぎさんが旅立ったということは、とてもお辛いことだと思います。ご冥福をお祈りしたします。一緒に過ごしているうさぎさんがほかにもいることで、その辛い気持ちが和らいでくれるようですとよいのですが、そのうさぎさんに変化が見られているようです。すぐ側にいたうさぎさんがいなくなったことは、このうさぎさんにとっても大きな変化なのだと思います。その変化がストレスなどとなり、そのストレスを解消するかのように、飼い主さんに対して表現しているという解釈もできるのだと思います。うさぎはそれだけデリケートな生き物でもあるといえるのではないでしょうか。ペレットに興味を示さなくなったことが、この気持ちの変化からなのか、それとも別に理由があるのかということを、探っていただくことは必要だと思います。他の食事はとっているようではありますが、ペレットだけを食べない理由があるのかもしれません。ペレットの品質の確認と合わせて、歯などにトラブルが起きていないかということも疑っていただくことが必要だと思います。まだペレットに対して食欲を見せていない、排泄物にも不安があるという時には、一度かかりつけの獣医師にご相談いただくほうが安心できることだと思います。行動の変化については、うさぎさんが飼い主さんとのコミュニケーションを楽しんでいる、喜んでいるといった状況も感じられます。先輩うさぎさんに向けられていた愛情を、自分の方へ向けてもらえるように、精一杯表現している可能性もあるのかもしれませんね。今までは遠慮していたなどの解釈もできるのかもしれません。体全体で表現しはじめたことで、うさぎさんも開放的になり、気分が良くなっているならば、その喜びを楽しむように毎回同じような行動を見せてくることだと思います。このうさぎさんにとって、飼い主さんに対しての接し方が新たに開拓されたということでもあるのだと思います。そして行動は習慣化しますので、今後も引き続き見られることと考えられます。注意点としては、ルールをしっかり持って接してあげるということだと思います。どの程度の状況までを与えてあげられるのか、付き合ってあげられるのか、飼い主さんがそのルールを決めてあげてください。また興奮してしまうことで行動がさらにエスカレートしますので、問題行動に発展してしまうこともあるでしょう。行動がエスカレートしてしまう前に落ち着きを取り戻してもらえる環境を与えていただくことも、ひとつのルールとなることだと思います。