5ヶ月を迎える女の子のうさぎさんです。牧草を加えてケージの一部（今回はハウス）にその牧草を集めたり、体の毛をむしってハウスの中に入れたりという動作には、擬似妊娠の可能性がとても高いと思います。もしくは妊娠している場合もあるのかもしれません。ただ年齢がまだ若いですので可能性は低いかもしれませんが、他の男の子のうさぎさんと一緒になった機会があったとなると、この可能性も捨てきれないところだと思います。今回のご質問にはそういった内容が含まれていませんので、妊娠の可能性はないと過程してお話致します。大人の仲間入りを迎えたうさぎさんで、うさぎの本能がホルモンのバランスのいたずらによって、実際妊娠をしていない子に働きかけ、産室を作るような行動を見せるのが擬似妊娠なのです。この行為は個体差もあることですが、大抵２週間ほど続くようです。今回のうさぎさんは以前にも見られたようですので、またこの状況が見られているといえるようではないでしょうか。前に見られたときにはどのぐらいの期間で収まったのかなどを思い出していただいて、同じような状況を見込むこともできるかと思います。擬似妊娠の際でも、それぞれのうさぎさんごとで見せる行動などには違いがあることだと思います。今回のうさぎさんは、食欲が減ることと、水を飲むことも少なくなっている傾向があるようです。水を飲まなくなったからこの行為が見られたというよりは、擬似妊娠の状況に陥ったことで、食欲などに変化が見られていると捉えていただけることだと思います。擬似妊娠の行動に気を取られないように、環境を整えていただくことも大事なことだと思います。この本能行動が助長されないように、むしった毛などは直ぐに取り除いてあげていただきたいと思います。特に毛を口にふくんでいる場合には、その毛を飲み込んだりしないように、取ってあげることも必要です。また、長めの牧草を与えることもよい方法です。産室を作る素材がないと思うと、必要以上に毛を抜く行為を見せることもありますので、この牧草で代用させてあげられます。他に興味を示すようなことがないか、おもちゃなどを与えることでもよいですし、ケージの外に出してあげることなどで、様子を観察していただいてもよいと思います。毎日与えている生活リズムはなるべく変えずに、擬似妊娠以外の行為へ気を向けられるような環境作りを考えてみていただきたいと思います。そして水についても、脱水症状などを引き起こさないように注意していただくことも重要です。ボトルで与えているならば、そのボトルの水の出を確認していただくことや、器などでも与えてみていただくこともよいと思います。水自体に興味を向けてもらえるように、試行錯誤してみていただきたいです。どうしても水を飲んでくれないというときには、生野菜などを与えていただくこともよいと思います。複数の野菜を少量ずつ、決して同じものを大量に与えずに、少しずつ与えてください。それでも、野菜から取り込まれる水分は、直に水を飲むことと違って些細な量でもありますので、心配だと思われる状況が続いているときには、獣医師にご相談いただくことがよいでしょう。脱水症状を引き起こしていないか確認していただくことはとても大事なことだと思います。それから、疑似妊娠によってミルクがでてしまう子も中にはいます。そっとうさぎさんのおっぱいを触ってみていただいて、熱をもっていたり大きく腫れていたりするならば、乳腺炎などの病気の可能性も考えられます。その場合には直ぐに獣医師に相談していただくことが必要です。