１歳になろうとしている女の子ですから、そろそろお年頃ともいえるようではないでしょうか。女の子の場合には、自分の持ち物に執着するような傾向がありますので、普段過ごすケージの中の縄張りやその中にあるものについては、触られたくない、乱さないでと言わんばかりの行動を見せることもわりとあることなのです。ですから、ケージの中に飼い主さんの手が入ることで、自分の縄張りに侵入されたと解釈している可能性があるのだと思います。思春期の行動のひとつと捉えていただける印象があります。また、部屋んぽの際にも、十分に気を付けた環境を与えていただくことが必要です。今回のうさぎさんのように何でも噛むという状況を見せることがわかっているならば、噛まれて困るものは徹底的に排除する環境をつくるしかないのです。噛んだり齧ったりする行動は、うさぎの本能や習性によって見られる行為です。その行為を全て止めさせることは不可能でもあることですので、齧られて困るものは全てを取り除くか、齧ってもよい環境に変えてあげることが必要なのです。それには、うさぎさん専用の遊び場を与えるという所からスタートといえるのではないでしょうか。サークルなどで仕切ったうさぎさん専用の縄張りを作っていただくことで、その中には齧って困るものがない環境を作ってあげられます。サークルなどさえも齧るという時には、その部分にかじり木や専用のフェンス、広範囲の場合には木製のすのこを取りつけていただくことで、安心して見守ってあげられる環境を与えていただけます。齧ることができるからこそ齧る行為を見せるのです。齧っているものを取り上げられれば、怒ってしまうことでしょう。ですから齧ってよいものを与えて、思い存分齧らせてあげるということも大切なのです。うさぎさんを取り巻く環境全体も今一度見直してみていただいて、問題行動に繋がらない環境作りを考えていただきたいと思います。