疑似妊娠の行動がまた見られるようになっているのですね。以前からも同様にこの行為が見られるうさぎさんですので、体の周期などもとても大きく関係しているのかもしれません。通常は、繁殖を試みて交尾が成功しなかった場合や、去勢したオスとの交尾、他のうさぎ（メス）にマウンティングされたなどや、飼い主さんがグルーミングを行う時にお尻付近を過度に行ったり、うさぎさんの体の上に覆いかぶさるような状況があったりすることでも、この疑似妊娠のきっかけとなることがあるようです。これらの要因となるようなことがない場合には、このうさぎさんの体の周期として、今後も見られることが考えられるのかもしれません。避妊手術を行うことで、この疑似妊娠の行為も見られなくなるケースもあるのですが、３歳になったという年齢でもありますので、判断も厳しいところだと思います。実は避妊手術をすることで、生殖器系の病気を防ぐことができるのです。ただ、その手術を行う時期も重要であったりしますので、かかりつけの獣医師ともご相談されることがよいでしょう。年齢を重ねることで、メスの場合には生殖器系の病気を発症するケースが少なくないですので、定期的な健康診断もとても重要になってきます。疑似妊娠の行動は２週間程度で収まるといわれていますので、この行動も落ち着いてくるころだと思われます。トイレットペーパーやタオルなども齧ってしまう様子を見せるようですが、それらを齧ることで誤飲に繋がることではないでしょうか。どうぞ、危険のない環境で見守っていただきたいと思います。牧草をたっぷり与えていただいて、就寝時などはより多くの牧草を与えてあげられるような環境を作っていただきたいと思います。抱っこしてあげることで大人しくなるということは、その行為を止めさせてあげられることにはなりますが、そうしてもらいたい為の行為となっていないかを判断していただく必要はあるのかもしれません。うさぎさんも頭がいいですから、どうすれば自分の思い通りに行くか、飼い主さんの動向をよく観察しています。疑似妊娠と思っている行動が、実はかまってほしい為に見せている行為へ変化していないかということを見極めていただきたいと思います。夜中でも抱っこしてあげることに何ら問題ないということであれば、そう対応していただくこともよいと思うのですが、この行為がエスカレートして抱っこしてもらえるまでケージの中でアクションを起こすことも十分に考えられることなのです。しつけという点からは、どこまで甘えてよいかというルールのようなものを、それぞれのご家庭で決めていただくことですから、そのルールに沿って対応していただきたいと思います。そして、疑似妊娠の行為は、ある程度の年齢までは見られる行為といえると思います。うさぎごとでの個体差があることですが、先ほど挙げたような与えられている環境によっても見られる行為ですし、今回のうさぎさんのように周期的に行動が見られている場合には、年齢が落ち着いてきた場合でも引き続き見られることもあるのかもしれませんね。