糞が小さくなるということは、いつもとは違うよといううさぎさんからのサインとして捉えていただけることです。理由は様々あって見られる状況ですので、その原因を突き止めていただくことがとても重要です。まず、食べている牧草の量が少なくなってきているようですので、取りこんでいる繊維質が不足していることがいえるのだと思います。排泄される余分なもの（繊維）が足りなくなっていることで、糞にもその影響が見られることになります。食べているものの内容や質、量によって糞が小さくなったり、量が少なくなったりしてきます。牧草を変えた状況もあるようですので、その牧草がうさぎさんにとってあまり好みではないことなども考えられるかもしれません。保管状況なども合わせて、より魅力のある牧草であるのかを確認していただくことが必要でしょう。香りがすることでも興味を示すこともありますので、天日に干したり、叩いて繊維をつぶしてみたりしながら、与えてみていただくこともよいと思います。また、好んで食べていた牧草も与えていただくことがよいと思います。うさぎさんも食にこだわりをもつ子がいますので、大好きな食事で食欲がアップするような環境を作っていただきたいと思います。そして、糞や盲腸糞がスムーズに出ていないような状況があるようです。糞の大きさが不揃いで小さな糞が見られるようになった時には、お腹に異物があるなどの不調も考えられます。ガムテープやじゅうたんといった異物が排泄されているようですので、誤飲の状況が見られているといえるのだと思います。齧るという行為は、うさぎの本能や習性から見られることですので、それをやめさせることはとても難しいことです。またうさぎは吐き出すという行為をしないですので、齧って口の中に入ったものは、体内へと送りこまれてしまいます。消化されないものの場合、運よく細かく噛みきって飲み込んだ時であれば、糞の中に混じって一緒に排泄されることもあるのですが、そうではない場合はお腹の中に溜まってしまうことになるのです。ですから、齧ってはいけないものはうさぎの目の前から取り除くことが必要なのです。危険な環境を与えないように、予めサークルなどで仕切ったうさぎ専用の縄張りを与えていただいて、その中には齧ってよいものだけで環境を整えることが重要になってきます。今回の状況は、ガムテープやじゅうたんを齧っていたということの表れですので、そうできない環境にまずは整えていただくことが必要です。そして、元気な様子を見せているようですが、今後も慎重に観察、対応していただくことが大切です。誤飲に繋がらない環境作りに合わせて、食欲が回復してくるかということも観察してください。うさぎはもともと捕食される動物ですので、具合が悪いことを隠します。少しでも症状がよくならない、具合が悪そうだという時には、状況がかなり進行していると捉えていただけることなのです。物言わぬうさぎさんからのサインを見逃さないようによく観察していただくことと、そのサインをしっかり受け止めて、直接専門家に診ていただいてその原因を突き止めていただくことがとても重要なのです。初期の段階で不調を見つけることができれば、簡単な対処で済むことにも繋がります。安心してお任せできるかかりつけの獣医師もきちんと見つけておくこともとても大切です。