ケージから放してあげる部屋んぽの際に、においつけの行動といえるような状況が見られていますので、これは年齢からみても思春期に突入したと解釈できるようです。縄張りを主張している行動のひとつとして捉えていただけますので、この縄張り行動を助長しない環境で様子を見ていただくことができると思います。ケージから放してあげる時には、うさぎさん専用の縄張りを与えていただくことで、縄張りの主張が軽減できることに繋がります。サークルなどを用いて専用の遊び場を作っていただきたいと思います。また問題行動が見られる時間帯がある程度決まっているならば、遊ばせる時間を考慮していただくこともできるでしょう。一定の時間内であれば問題行動が見られないようであるならば、その範囲内の遊び時間が、うさぎさんにとっても飼い主さんにとってもストレスのない時間と捉えていただけると思います。また、ケージに戻すというしつけの方法を取る時のルールも、ご家庭ごとで決めていただけることだと思います。遊び時間がこの範囲の中というルールがあるならば、その中で何度か繰り返すということももちろんよいことです。一旦ケージに戻して冷静になってもらったならば、また外に出して様子を観察するということもできることです。この行為を繰り返すことで、なぜケージに戻されているのかということを、うさぎさんも理解してくれることでしょう。そして一日の遊び時間が終わった時には、もう外に出るのは終わりというしつけができることでしょう。縄張りの主張の行動に本当に困っているということならば、遊ぶ時間の範囲内でもその日の部屋んぽはもう終わりというしつけももちろんできることだと思います。その点のルールは、飼い主さんの気持ちや生活のリズムなどと、うさぎさんの性格などを見ながら判断していただくとよいと思います。重要なのは、その時々で違った対応をするのではなく、ルールに沿った対応を取っていただくことで、うさぎさんもそのルールを受け入れてくれるといえるのだと思います。縄張りや優位性の主張は、うさぎの本能や習性から見られる行動です。全てをやめさせるということは出来ないことですから、うさぎさん側の理由も受け止めていただきながら、与えられる環境の中で何が最適であるかを考えていただくことでよいのではないでしょうか。