うさぎのマウンティングの行為については、繁殖や縄張りを示すための行動であるといえます。オスうさぎの場合には、条件さえ揃えば一年中見られる行為でもあります。これまでに一番ひどくその症状を見せているということは、その行動を示す条件がより多くあるとも解釈できるのではないでしょうか。年齢的なことでより行動がエスカレートしているということもあることですが、与えている環境を考えてあげるということは、とても重要なことなのだと思います。マウンティングを行える環境があるからこそ見せている行動です。本能から見せている行動ですので、行動自体を止めさせることは難しいことでもありますので、そうできない環境を与えることが必要なのです。また、うさぎさんもマウンティングを見せる相手が限定されているようですので、していい相手とそうではない相手を選んでいるといえるようですから、自分を取り巻く環境もしっかり認識しているといえるでしょう。ケージの外に放すときには、うさぎさん専用の遊び場を与えていただくことで、本来の元気いっぱい走り回る行動を思い存分とっていただけるのではないでしょうか。サークルなどであらかじめ仕切った環境を与えていただいて、その中はうさぎさん専用としていただくことで、人に対するマウンティングの行為もできなくなる環境となります。マウンティングができる環境を与えることと、そうできない環境を与えることでは、うさぎさんが見せる行動にも変化があるはずです。自分だけの環境であれば、その周りに対しての縄張りの主張などもせずに遊ぶことに専念できることでしょう。発情の意味でのマウンティングは、お気に入りのぬいぐるみやクッションに対して行うはずです。飼い主さんにとっての問題行動となっているマウンティングは、うさぎさんを取り巻く環境を見返していただくことで解決が見られることもありますので、是非この環境についてお考えいただきたいと思います。