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トップ > 飼育講座 > 第21回 夏の室内の温度管理

2022年05月25日 掲載

第21回 夏の室内の温度管理



【室内の暑さとは何か?】

 

暑さに弱いうさちゃんのために、室内の温度管理の基本を理解して、しっかりした対策を立てましょう!
室内が暑くなるのは、空気は熱を伝えにくいため、空気の流れがないと、熱もそこにとどまってしまうからです。
室内の空気の流れが滞っていると、私たちの周りには熱があり、暑く感じます。空気が流れ、熱が私たちの周りから移動すれば、涼しいと感じることができるのです。
室内の空気の流れを作り、うさちゃんを涼しくしてあげましょう。



 

【ケージの置き場所を工夫しよう】

 

うさちゃんは、暑ければ涼しい穴の中で過ごすなど、本来は自分で暑さ対策を行います。しかし、飼育されているうさちゃんは、自分で移動して暑さをしのぐことができません。ですから、飼い主さんが安全で快適に過ごせるように、対策を考えてあげる必要があるのです。
室内の空気が滞りやすい場所は、天井近く、窓の近く、部屋の角です。今のケージの置き場所が、空気がこもったり、窓の近くだったりするようであれば、場所の移動を検討しましょう。 エアコンの風が直接当たる場合には、メッシュタイプのケージカバーを使うのもおすすめです。

【戸建ての場合は】

屋根に近い2階、3階よりは1階のほうが涼しく、玄関や廊下も風通しがよくて涼しい場所です。


【ワンルームの場合は】

その部屋の中で涼しい場所、暑い場所を知っておきましょう。また、日中風を通すことができない場合は、エアコンの室外機に日よけをつけたり、よしずなどで窓から熱が入らないようにしたりして対策しましょう。



 

【エアコンで温湿度管理をする】

    エアコンで温湿度管理していただくのが一番確実ですが、エアコンの効きすぎにもまた注意が必要です。エアコンを23℃に設定すると、うさちゃんがいる床近くはもっと温度が低くなっていると考えられます。
    さらに、ひんやりグッズをケージに入れている方もいるかもしれません。アルミボードなどはマイナス5℃になるため、エアコンと併用してしまうと寒くなりすぎます。
    また、暑すぎることはよくないことですが、ある程度季節の変動を感じないと、換毛がダラダラ続いてしまうことも。その場合は、エアコンの設定温度を見直してみてください。



    【夏が来る前から準備を】

    エアコンの掃除をするだけで、冷房効果が上がり節電にもなります。また、見落とされがちですが、エアコンの室外機のチェックも合わせてしてください。室外機の前に物が置いてあったり、草が茂っていたり、壁があるなどするとエアコンの効きが悪くなってしまいます。いざ使おうと思ったときに動かないのでは困ります。暑さが本格化する前にお手入れをしてください。



    【夏が来る前にチェック】
  • エアコンの掃除はした?
  • エアコンは故障していない?
  • 室外機は汚れていない?
  • 換気扇はきれい?


  • 【換気で温度上昇を防ぐ】

     

    風の力をうまく使って自然換気をすることで、部屋をより効率的に涼しくすることができます。換気の際には、空気がどこから入ってどこに抜けるのか、空気の流れを考えることが大切です。
    たとえば、換気扇をつけただけでは、部屋の空気は流れません。そこで、空気が入る窓を開けて、換気扇をつければ、部屋全体の空気の入れ替えができ、風が流れます。換気扇をつけなくても、空気が入ってくる窓と出す窓を考え、風が全体に流れるようにしましょう。

     

    ▲窓は大きく開ければいいわけではなく、開口部が15cmほどだと空気が速く流れて効果的に換気ができるといわれています。
    またイラストのように両側の窓を開けると、空気は壁に沿って流れていきます。



    ▲空気は涼しいほう(気圧が高い)から暖かいほう(気圧が低い)へ向かって流れます。その性質を利用して、部屋の中の暑くなる窓と、反対の涼しい場所を開けて風を流すようにしましょう。
    イラストのように暑くなる窓に向かって扇風機を回すのも効果的です。



    ※この記事は、「Shippo vol.1 うさぎの夏、暑さ対策」のP6-8から抜粋しています。Shippo vol.1をお持ちの方は、ぜひ併せてご覧ください。

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