うさぎは環境の変化を体験することでも体調を崩すことがありますので、お迎えした時にはケージの中でゆったりと過ごしてもらう時間が必要なのです。新しい環境がどういったところなのか、飼い主さんの生活リズムも知ってもらうことにも通じますし、この時飼い主さんにもうさちゃんを観察いただく大事な時間なのです。食欲や排泄物の状態はどうか、どのような反応を見せるのかなど、よく観察いただくことでうさちゃんの性格なども見えてくるようになります。
8カ月という大人になったうさちゃんでもありますので、環境の変化に戸惑うことなく、存分に新しい環境を探索したようですね。性格的には、慎重派というよりも好奇心旺盛で活発な印象があるのではないでしょうか。物怖じしない性格であれば、放された環境をじっくり探索することは予測できる部分でもあります。狭いところや暗いところ、高いところなどもうさちゃんは大好きですので、見られた様子は想定内ともいえるようです。だからといってすべてのうさちゃんが同じように行動するかというとそうではないですので、やはり個々の性格の違いが大きく行動へと影響してくると考えられます。
ケージへと戻した後の様子を観察いただきたいと思います。お迎えしたばかりですから、どう変化が起きているかがわかりにくいかもしれませんが、お迎え前のうさちゃんの過ごし方や様子なども確認されていると思いますので、大きな変化が起きていないかを振り返ってみてください。食欲や排泄物にも不安要素がある場合には、ケージの中で過ごしてもらう時間を作ってあげるほうがよいと思いますが、今のところ不安はないようですので、引き続き観察いただきながら、判断していただくことになるようです。
一週間とまでいかなくても、まずは新しい環境を知ってもらうためにケージで過ごしてもらうことでもよいですし、活発な性格ということから、時間を決めて遊ばせてあげることでもよいと思います。一度ケージの外で探索できたという記憶がうさちゃんには残っていますので、ケージから出してほしいというアピールを見せることは予測できます。ケージを齧ったり、ケージ内で動き回るなどの様子が見られる可能性はあると思います。ケージを齧ることで歯にトラブルが生じる心配もありますので、ケージにかじり木などでガードを付ける対応なども考えておいていただくことも必要です。また、遊ばせるとなった場合、室内全体を探索することが予測できますので、危険のない環境になるよう確認いただくことと、サークルなどで仕切った環境をうさちゃん専用の遊び場として与えていただくこともできると思います。
年齢的にも一番やんちゃで活発な時期です。うさちゃんの性格によっては、穏やかに過ごすことで安心できる子や、活発に動くことを求めてくる子、その場合は縄張りを拡大して主張するなどして、問題行動につながることなども考えられます。こればかりはうさちゃんの個性の違いと、与える環境によって異なってくることです。落ち着くかどうかという点は、８カ月という年齢からはまだ先の話になるのではないかと思われます。性格によって反応も変わってきますが、取り巻いている環境の違いでも行動は変わってきますので、うさちゃんが安心して過ごすことができる環境を作りながら、飼い主さんにとっても負担がなく穏やかに過ごせる環境やルールをこれから見つけていただくことになるようです。うさ飼いの先輩となる妹さんに、実際の体験談などをお聞きいただくこともとても参考になると思います。