私たちと同じようにうさちゃんにも個性がありますので、その違いによって本当に様々な行動が見られると思います。ほかのうさちゃんの存在を知ることで、それまでとは異なる行動が見られるようになることもあります。ヤキモチをやいたり、甘えるようになったりなどの行動で気持ちを伝えてくることのほか、食欲や体調などに変化が見られる場合などもありますので、よく観察いただくことが大切です。
今回の場合は、先住うさちゃんが新入りうさちゃんに対して、怒っているかのように追いかけまわしたりして、自分の縄張りを死守するかのような反応が見られているようです。生後2か月ということですから、縄張りの主張などもこれから見られるようになる時期かもしれませんが、ほかのうさちゃんの存在があることで、縄張り意識が目覚めてしまった可能性もあるのかもしれません。
うさちゃんに接する場合は、基本的に先住うさちゃんを優先してあげることがよいと思います。うさちゃんにとって楽しいことやうれしいことは特に優先してあげましょう。先住うさちゃんの反応によっては、目の前での新入りさんのお世話はなるべく控えて、見えない場所で接してあげるほうがよい場合もあります。なんでも優先ではなく、グルーミングや爪切りなどの体のチェックなどの苦手とされる行為の場合は、新入りさんを優先する方法もあります。また特別感を与えてあげることもできるのかもしれませんので、へやんぽの時間を少し長くしてあげることや、撫でられることなども好きな子であれば、コミュニケーションの時間も多くとってあげることもできると思います。ただし、新入りさんの性格も見てあげながら、お互いがなるべくストレス少なく過ごせる環境になるよう、試行錯誤していただくことになると思います。
そしてケージを噛んでしまうことで、歯にトラブルが生じてしまう可能性もあります。噛んでも安心して見守ってあげられる環境になるよう、かじり木や専用のフェンスなどを設置していただくことも検討いただくことがよいと思います。
時間が経つことで慣れる様子が見られてくることも予測できますが、これにも個体差によってそれまでの時間も違ってきます。喧嘩などにならぬよう、どちらかをケージから放す時には目を離さずに見守ってあげましょう。場合によっては、それぞれのうさちゃんが落ち着いて過ごせるように、別室で過ごしてもらったり、遊ぶ時の縄張りを別にしてあげるなどの対応もあると思います。性別がわかりかねてしまいますが、オス同士の場合はなかなかうまくいかないケースもありますし、うさちゃんの相性ということもありますので、慣れてくれない様子が続く時には、飼育環境自体を見直してみていただくことも必要になるのかもしれません。また性別が違ううさちゃんであれば、体が成長していけば繁殖行為が見られてしまう可能性も視野にいれながら、しっかりと飼育環境を分けてあげることも必要です。