へやんぽの環境は、住居事情や飼い主さんの生活リズムなどからそれぞれのご家庭ごとで異なってきます。スペースは広ければよいということでもないですから、目安となる一畳や二畳分などを参考にして、お住まいの環境の中でとれるスペースでも構わないのです。Ｌ字型のスペースになってしまうということならば、その中でのうさちゃんの過ごし方を観察してあげてください。とても元気いっぱいで勢いよく走り出す様子もあるようですから、ぶつかってしまう様子がある時には、ガードなどを考えてあげることも必要になるかもしれません。また時間についても、うさちゃんの性格の違いでも反応が異なってきますので、与えてあげられる時間の中で、どのように過ごしているかを観察しながらご判断いただくことになります。うさちゃんによっては1時間ではまだまだ遊び足りないという子もいれば、30分でも満足して休息している子などもいますので、様子をみながらこちらのお宅のへやんぽのルールを見つけていただくことになります。
また、へやんぽの際の床面の環境は、うさちゃんに滑る様子がある時には改善いただくことがよいと思います。マットやラグなどでもよいと思いますが、その中でのうさちゃんの様子も観察しながら、齧ってしまう様子がある時にはその素材選びなども課題となると思います。
へやんぽ中にはじっとしていることがないようですから、うさちゃんにとってとても楽しい時間でもあるのでしょう。撫でられることからも逃げたり、抱っこされることも難しくなっているようですから、まだまだ遊びたい、ケージに戻りたくないという気持ちの表れでもあるようです。うさちゃんはとても賢いですので、抱っこされることでケージに戻されるということを理解しはじめているのかもしれません。へやんぽ中はその環境へと意識が向いていますので、飼い主さんのことが大好きでもつれない素振りを見せることも少なくありません。また抱っこされる、捕まえられることは、本能から苦手な行為ですから、無駄に練習として繰り返してしまうと飼い主さんやその手に警戒する様子なども見られることがあります。暴れれば抱っこされないと覚えてしまうことで、体中で拒否する様子も見られることがあります。それでもへやんぽのルールは飼い主さんが示してあげる必要がありますので、飼い主さんも抱っこに慣れることが今後の課題となってきます。ＨＰの店長の飼育講座には、抱っこについても紹介しています。グルーミングの際のケージやキャリーから抱っこする方法ではありますが、今回のシーンでも参考にしていただけると思いますので、ぜひご参照ください。
まだまだ月齢も若くお迎えしたばかりで体調も不安定な時期ですので、食欲や排泄物の状態、そして過ごす様子もよく観察いただきながら、不安な状態が見られた時には迷わずに獣医師に診ていただけるように、病院選びも準備していただくこともとても大切です。

店長の飼育講座　第17回　抱っこの基本
https://www.rabbittail.com/news/2142