季節が変わることで換毛期が訪れるようになると、普段以上の毛の抜け替わりが見られるようになり、室内に抜けた毛が舞うようになったり、糞が毛でつながった状態が見られたりします。
今回は生後4か月半のうさちゃんです。個体差もあることですが、この月齢になると大人の仲間入りをする時期ですので、自我も見せるようになり嫌なものは嫌としっかりと主張するようにもなります。抱っこは捕まえられることですので、うさちゃん全般基本的には苦手な行為で、特に仰向け抱っこの場合は飼い主さんの技量も問われることでもあります。
うさちゃんにとってあまりよいイメージではない状況が生まれているようですので、お腹側は無理に行わずに、ほかの部分のブラッシングまででとどめておくこともひとつの判断だと思います。飼い主さんの手に対してこれ以上警戒心を持たせてしまうようですと、ブラッシング以外の状況でも噛んだりパンチしたりすることも予測できると思います。健康チェックでも仰向け抱っこが必要にはなりますが、お腹側のブラッシングはうさちゃん本人や専門家にお願いすることでもよいのかもしれません。もし今後、少しずつでもチャレンジできるような状況になった場合は、うさちゃんは抱きかかえられる時、後ろ足が安定しないと不安だったりイヤだったりするようですので、お尻から足が安定するように考えてあげることが大事です。両手で仰向けにする場合には、飼い主さんの膝から股の間でうさちゃんと対面するような形で仰向けさせてあげる練習もあります。膝の間で頭を軽く抑えてあげられますし、お尻部分も飼い主さんの股に近いところでホールドしてあげられます。飼い主さんが椅子に座る体勢や、体育座りなどの体勢で、うさちゃんを飼い主さんの足と体の間でかかえるように、体を近付けて話しかけながら大人しくなるよう試してみていただくとよいと思います。片手で仰向けにする時には、利き腕と反対側の脇からひじの間にうさちゃんの頭を入れるようにして、その手のひらでお尻をしっかりホールドしてあげる形になると思います。暴れる場合には、なかなかこの形にならずに逃げられたりするかと思いますが、ぬいぐるみなどを使って手の動かし方などの練習を重ねながら、実践でチャレンジしてみていただきたいと思います。うさぎさんにとって苦手なことにつき合ってもらっているわけですから、終わった後にはご褒美も与えてあげましょう。嫌なことの先においしい報酬があると覚えてもらうこともとてもよい方法です。
飼い主さんとの信頼関係が崩れてしまうような状態ではいけませんから、うさぎさんの様子を見ながら練習することも重要です。必要なことだからといって、無理強いしてしまっては良い結果を招きませんので、うさぎさんのペースも見ながら行っていただきたいと思います。
また、店舗では、抱っこ練習会やグルーミングサービスも行っておりますので、こちらもよろしければ是非御参加くださいませ。