高齢うさぎの不正咬合
12歳になったうさぎの不正咬合について相談させていただきます。1ヶ月前に急に下半身が動かなくなり骨折やEZなどではなく原因不明で、現在は踏ん張る前足も少しずつ弱りつつあります。その頃から急に食べる時や食べていない時に口を開けゴモゴモしてベロを出したりする様になり病院へ行くと、少しだけ臼歯が当たっているかも。と1mm削って頂きました。その時も年齢があるので覚悟はしました。幸い成功し驚くほど食べてくれるようになりました。2週間が経ち再び上記の症状を示しています。若い子の様にしょっちゅう削れるわけでもないのでこのスパンはショックです…。現在は牧草だけ(固いのも柔らかいのも)食べられず、牧草ペレットや、ご飯はよく食べてくれています。
そこで教えていただきたいのは、
・歯が悪いはずなのに何故柔らかい牧草より硬い物が食べられるのか?
・やはり高齢でも不正咬合は削るしか方法はないのか。
・牧草はもう食べてくれる気配がないので、牧草ペレットとブル-ムのみで栄養や歯は大丈夫なのか?
を教えて頂ければ幸いです。
田舎なので通っている病院しかなく先生も年齢が怖いのか削るのを遅らせる感じの言い方をされて色々不安が多いです。長くなってしまい申し訳ありません宜しくお願い致します。
年齢を重ねてくることで、少しずつ体や行動の変化が見られてきます。今回は歯にトラブルが生じていることが推測され処置いただいた結果として、食欲に戻りが見られ安心したことだと思います。不正咬合の場合また同じ症状が見られるようになることが多いですので、特に高齢のうさちゃんですから2週間ごとの処置は大きなストレスとなると思います。
うさちゃんが繊維質豊富な牧草を食べるため、臼歯はその繊維質をすりつぶす働きをもっています。繊維質の少ない食事や、切歯だけで齧って咀嚼をせずにそのまま食べられてしまう食事が中心になることで、歯が適切に摩耗されず噛み合わせが悪くなります。長い牧草などは繊維をすりつぶすためにも咀嚼を多く行うことになりますが、フードなど固形物の場合には咀嚼を繰り返さなくても食べられる状況などもあるのではないでしょうか。
歯を削る以外に飼い主さんができる対応としては、繊維質の代表格である牧草を食べてもらえるように工夫していただくことだと思います。食べる際の咀嚼回数を増やすことができるようなら、うさちゃんが自ら歯の摩耗を行うことに繋がりますので見られる症状にも変化が起こるのかもしれません。牧草の種類やメーカーの違い、産地や収穫された時期の違うものなども試されても口にしてくれないということですとなかなか難しいのかもしれませんが、与え方なども工夫してみることでも口にしてくれることもありますので、飼育環境なども含めて振り返って改善できる点がないかを探ってみていただきたいと思います。
牧草ペレットとフードを食べてくれる様子があるということは、うさちゃんの健康を維持できることにつながることです。ただ歯のためにはどうすることがこちらのうさちゃんにとってベストなのか、他に見られている症状なども踏まえながら、獣医師ともより話し合われることになるのだと思います。不安な点などもあると思いますが、飼い主さんの不安な気持ちもぶつけながら、一緒に考えていただきましょう。
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