生後１０か月ですから思春期をむかえていても不思議ではない年齢ですので、自我を持ちはじめたことで気持ちの変化などからもこれまでとは違った行動が見られることも聞かれる話だと思います。またこちらのうさちゃんには不正咬合の症状があることで、そのために必要な処置や対応がうさちゃんにとって嫌だという記憶が生まれていることも考えられるようです。噛みついてくる際の前後の状況などを振り返っていただくことでも、うさちゃんの言葉を読み解くことができます。いただきました内容から見えてくることとしては、飼い主さんの足に対して噛む行為を見せているようです。強制給餌や抱っこが嫌ということであれば、手などに反応を見せることが多いのですが、足元ということに何か理由が隠されている可能性もあるのではないでしょうか。撫でた後急に噛むということも、撫でるのをやめてもらいたくなかったということのほか、ブウブウ鳴いている場合には、興奮していたり怒っていたりすることも考えられますので、縄張り意識が芽生えたことでの反応ということも考えられるようです。噛まれた際にいけないことだとしっかり言い聞かせてからケージに戻ってもらう方法もひとつの対応ですが、そのことによりイライラしている様子もあるようですので、この状況なども嫌な記憶となっていることも考えられるようです。ただ、飼い主さんを噛むということをしてはダメという点をうさちゃんに理解してもらうことは必要ですので、対応方法を改めて考えていただくことも大事なのかもしれません。噛まれてしまう状況にならないように、遊ばせる時間の時には、飼い主さんの足元へと近づけないような工夫を取ってみることで、うさちゃんがどんな反応を見せるのかを探っていただけると思います。うさちゃんが遊ぶ範囲とは離れたところでうさちゃんを見守ってあげたり、うさちゃん専用の縄張りをあらかじめサークルなどで仕切って与えてみることができると思います。それぞれのお宅ごとの環境がありますので、どういった対策ができるのかを考えてみていただきたいと思います。そして避妊手術によってもうさちゃんの攻撃性が減るともいわれていますが、思春期による縄張りや優位性を示す行動の場合は、それぞれのうさちゃんによっても違ってきますし、取り巻いている環境によっても変わります。うさちゃんが自分がトップに立っていると勘違いさせてしまうことでも、飼い主さんに対しての不満を行動で示してくると思いますので、改めてうさちゃんを取り巻いている環境や対応を振り返っていただきたいと思います。飼い主さんがうさちゃんに対して怖いと感じているその気持ちなども、うさちゃんも敏感に察知していることから過剰な反応が見られることも考えられると思います。噛まれることは痛いし怖いことですが、噛まれそうな部分を十分に保護しながら接していただくことや、ケージ越しで過ごす時間などに側で優しく話しかけるなどしながらお互いの気持ちを寄り添っていけるかどうかなども試してみていただきたいと思います。投薬や強制給餌に付き合ってくれた時にご褒美があることでも、うさちゃんにとっての嬉しいという気持ちが生まれてきますので、こちらも取り入れてみていただくこともできると思います。