私たち人間とは違いうさちゃんの歯は伸び続ける性質をもっていますが、本来ならば自らが歯を上手に動かして適切な状態にしているのです。前歯（切歯）を垂直に動かして食べ物を噛み切り、奥歯（臼歯）を左右に動かしてすりつぶしてから食べ進み、この動作を行うことで歯が適切な状態に摩耗されます。またかじり木などを齧る行為にも同様のことがいえます。こちらのうさちゃんが、歯にトラブルがあるなどして時期が来たら歯のメンテナンスをしましょうと獣医師からご指導いただいているならば、その時期が訪れたのかどうかを確認いただくことになります。また、そうではないものの歯の状態に不安があるという場合は、健康診断を兼ねてうさちゃんの今の状態を診ていただくとよいと思います。歯が適切な状態にあるのかどうか、実際のうさちゃんを見て判断していただくことが必要です。今後はおもちゃなどで遊ぶ様子がないかなど、齧って食べることができるおもちゃを取り入れて観察いただくこともできると思います。そして特に臼歯の場合は、柔らかく繊維質が少ない食事（十分にすりつぶさずとも食べられる食事）になることで、臼歯の動きが少なくなったり動く範囲が小さくなったりしてまんべんなく削ることができなくなり、不正咬合の原因のひとつとなります。食事内容がどういった状態ならばこちらのうさちゃんに合っているのか、今の成長状態を診ていただきながら、今後与える内容についてもアドバイスいただけるようご相談ください。