斜頸とは、首を傾げているように首が傾いてしまう症状をいいます。見られ始める初期の段階では、軽度の首の傾きが見られるのですが、進行するとその傾き程度が大きくなり、そのことで体をコントロールすることが難しくなります。旋回（首の傾きを軸としてくるくる回る）、ローリング（バランスが取れずにくるくる回転する）などの症状も見られるようになったり、ケージにぶつかったりしてしまう状況も見られます。こちらのうさちゃんは、常に首が傾げたような状況が見られるのではなく、高いところに登った時にそう感じるということです。斜頸の場合は診られ始めてから首の傾きの進行状況はそれぞれで異なっていることですが、続けて見られることですので、一見すると斜頸の症状とは違っていると感じられます。高いところに登った時などですと、飼い主さんが普段見ている状況とも違っていると思いますし、うさちゃんにとっても得意げに、どう？すごいでしょ！などという気持ちも感じられるのかもしれません。同じ向きへ傾げている印象がありますので、うさちゃんのその時の気持ちを伝えるための癖などとも捉えられるのかもしれませんが、やはり注意深く観察いただくことは大事なことなのだと思います。今後見られる場面に変化があるのか、他に気になる症状などがないか、よく観察いただきたいと思います。そして、不安が残るという時には、迷わずに獣医師に診ていただきましょう。実際のうさちゃんを診ていただくことで、小さな発見もできることですので、是非かかりつけの獣医師にもご相談いただきたいと思います。