女の子のうさちゃんで、お年頃になってくることで行動に変化が見られることもあります。牧草をただ単に食べているだけではなく、口に咥えてうろうろする様子は、確かに巣作りの行動を連想させますので、そういった状況にない場合は偽妊娠の行為が見られていると解釈していただけるようです。うさちゃんの本能がホルモンのバランスのいたずらによって実際妊娠していない子に働きかけ、産室を作るような行動をみせるのが偽妊娠の行動です。自分の毛をむしりとったり、その毛や牧草などを一か所に集めたりする行為が見られます。毛を抜く行動はまだ見られていないということですので、牧草を与えながらどううさちゃんが行動しているのかを見守ってあげてください。もしあまりにも集中していたり、牧草を咥えて我を忘れているような場合は、優しく声を掛けてあげてその行動を止めてあげるなどして、うさちゃんのその後の様子を観察していただきたいと思います。毛を抜く行為などまで発展してくる場合は、発情や偽妊娠の行動を助長するような環境がないかという点も、改めて振り返っていただくことも大事になります。与えている環境を見直していただくことで行動にも変化が見られることも十分にありますので、うさぎさんを取り巻く環境全体を見渡していただきたいと思います。そして口の中に毛を咥えているときには、興奮させないようにそっと口からその毛を取り除いていただくことになります。それでも行為を続けることも予測できるのですが、その場合は長めの牧草を与えていただくことでも、その牧草を巣材としてくれることもありますので、無駄に毛を抜く行為を止めさせてあげることにも繋がるようです。そして偽妊娠によってミルクがでてしまう子も中にはいますので、うさぎさんが落ち着いている時などにそっとおっばいを触ってみてください。熱をもっていたり、大きく腫れているような場合は獣医師にご相談いただくことが必要です。お年頃の仲間入りになったということでもありますから、ある意味で成長を喜ぶこともできることですが、今一度うさちゃんを取り巻いている環境を振り返っていただきながら、うさちゃんの今の言葉を探っていただきたいと思います。