うさちゃんも今の環境に慣れてきているからこそ、様々な行動を見せるようになってきていると思います。部屋んぽの際に人に対してマウンティングの行動を取ることには、縄張りや自分の強さを示す優位性をこの行動で表現しています。また発情することでもマウンティングの行動が見られます。この行動は本能から見られる行動ですので、止めさせることはとても難しいのです。人に対してマウンティングを行えない環境を与えていただくことで、問題行動を回避できるようになりますので、部屋んぽの場合はうさちゃん専用の遊び場となる環境を与えていただきたいと思います。サークルなどを用いていただくことで、うさちゃんの縄張りが明確になります。またケージに戻した時に外に出たいというアピールの中に、ケージを齧る行為を見せていますが、この行為が続くような場合は歯にトラブルが生じてしまう可能性もあります。齧る部分にかじり木や専用のフェンス、広範囲の場合はすのこなどを取り付けて、齧っても安心して見守ることができる環境に整えていただくことも必要です。またスタンピングにしても、長く続けてみせたりその頻度が多いことで、足裏に負担がかかり、ソアホックが引き起こされることもありますので、これらの行動自体を見せずとも済む環境をつくることができないかと考えていただきたいのです。そして、トイレではない場所でも排泄するようになっていますので、この時の状況を振り返っていただきたいと思います。部屋んぽの最中などであれば、その場所にもトイレの縄張りを作り出している可能性があります。もしくはにおい付け、縄張りの主張などで見せている場合もありますので、この際のうさちゃんの行動とうさちゃんに与えている環境全体を見ていただきながら、どういった意味として読み取れるのかを探っていただきたいと思います。一定の場所という点からは、もうひとつのトイレの場所と捉えている印象は感じられるようです。この場所をトイレと認識してしまうと、その場所に行けるまでトイレを我慢してしまう場合もありますので、ご注意いただくことも必要です。縄張りの使い方が拡大している印象がある時には、やはりその範囲を制限していただくことが必要になります。環境が変わることで見られる行動にも変化が起きますので、うさちゃんの様子を観察いただきながら対応いただくことになります。