うさぎは夜行性に近い動物と呼ばれているのですが、正式には薄明薄暮性（はくめいはくぼせい）の動物です。明け方（薄明）と夕方（薄暮）など、昼や夜ではない時間帯に行動が活発になる動物です。薄明薄暮性の他の動物には、フェレットやハムスターの他、イヌやネコなども同様のようです。このことから日中休息する様子がよく見られることは、本能による体のリズムに沿った状況と捉えていただけると思います。飼い主さんが帰宅した後や、夜の休息前の時間帯などには、活発な行動が見られることもまた本能から見られているといえると思います。今回の様子には、一緒に遊びたいということや、お腹が空いた、外に出してなどという気持ちの表現を、飼い主さんに対して見せていると感じられるようではないでしょうか。飼い主さんの存在もしっかりと認識してきていて、相手にしてくれるはずと言葉を伝えようとしていると思います。これらの行動が見られた時のうさぎさんを取り巻く環境全体を探ってみてください。食事の時間が近づいていたり、牧草などもなくなっているようならば、お腹が空いたというサインかもしれません。またケージの外で遊ぶことができる時間帯などであれば、早く出してほしいという言葉といえるでしょう。撫でてあげるなどのコミュニケーションが取れているようであれば、そのことを要求している場合もあると思います。うさぎさんの行動だけではなく、その前後の状況も観察いただくことで、うさぎさんの行動の意味が見えてくると思います。ケージの外で遊ぶ時間、食事の時間、コミュニケーションの時間などは、それぞれのお宅ごとで異なってくるものです。飼い主さんにとって無理のない環境でないと、与える環境を維持することもできませんので、どういった生活のリズムを作りうさぎさんに与えることができるのかということを考えていただくことになると思います。そのルールをうさぎさんに覚えてもらうことになります。また時間がくるまでケージの中でお腹を満たせておけるように、牧草をいつでも食べられる環境にしてあげることや、ケージの中でも楽しく遊ぶことができる環境なども作ってあげることも必要になると思います。どうぞこちらのお宅ならではのルールを見つけていただきたいと思います。