年齢的にも思春期や発情期を迎え始める時期といえるようですので、行動に変化が見られることも少なくありません。またお迎えされた環境にも十分に慣れてきているということもあると思います。その時の気持ちも抑えることなく表現してきていると捉えられることもあるのではないでしょうか。部屋んぽの時はそれまで制限されたケージの中から解放されていることもありますので、興奮している様子もあると思います。興奮することでも排泄してしまうことがあります。特に糞の場合はそういった傾向もあると思います。トイレの場所がわからなくなったということではなく、楽しい、うれしいという気持ちの延長に糞が出てしまっている可能性もあるでしょう。それを止めさせるということは難しいことですから、どこまでならば許すことができるのかということを決めていただいて、その上で環境を与えていただくことになります。興奮を一旦抑えることができる場所を与えるということでもよいと思います。もちろんにおいつけという意味でおしっこや糞をすることもあります。自分の縄張りを主張している行動でもありますので、本能や習性による行動も止めさせることが難しいのです。行動範囲が変わっていないという場合でも、そのこと以外に原因がある場合も考えられます。他の動物などの登場や、飼い主さんの取り巻く環境の変化などがある時でも、自己主張することがあります。縄張りや優位性を主張する行動を助長していないかという点も踏まえて、もう一度うさぎさんを取り巻いている環境を見まわしていただくことも重要なことだと思います。朝の時間帯にはこれらの行動が見られないということについては、うさぎさん目線で何らかの違いがあるということだと思います。遊ぶ時間がはじめから違っているならば、うさぎさんもそのことがわかっているために見られる行動が違うこともあるでしょう。またうさぎの体のメカニズムとしては、朝から夕方にかけては排泄も少なくゆったりと過ごし、夕方から活発に過ごす様子が見られますので、そういったことなども関係しているのかもしれません。おしっこした時にケージに戻すということもしつけに繋がることですが、それで運動量が減ってしまうことが繰り返されるようでは、うさぎさんもストレスを感じ続けていることもあると思います。トイレのしつけという点では一か所を使ってもらうということが重要なことではありますが、うさぎの習性なども受け止めていただきながら、飼い主さん、そしてうさぎさんそれぞれの気持ちや状況の折り合いをつけることができる環境作りにも目を向けていただきたいと思います。お年頃ということもありますので、一時的な行動となることもあるかもしれませんが、うさぎは行動を習慣化させることも多いですので、今後も同様の状況が続くことも十分に考えられます。どういった環境を与えることができるのか、その環境の中でどう行動が変わるのかということを観察いただきながら、こちらのお宅ならではの環境を作っていただくことになるのだと思います。