うさぎは自分の縄張りの中にトイレの場所を見つけます。その縄張りがケージの中ではなくなっていることで見られている状況といえるのではないでしょうか。ケージではなくケージから放された環境の中にトイレの場所を見つけている様子です。縄張り意識が強い子の場合は、その場所へ行くことができるまで本当に我慢する子もいます。今回のうさぎさんにもその傾向が見られているようです。ケージの外に出さないという方法もひとつの手段ですから、その対応でトイレをどう使うのかを観察していただけることもあります。ただ一度だけの対応でうさぎさんがトイレの場所を変えてくれるのかといえば、そうではない場合もありますので、うさぎさんの反応を見ながら対応していただくことも必要になります。いつもおしっこしている場所へ行けなくすることで、その場所ではトイレができない環境になります。また与えられる縄張り（行動範囲）も制限されますので、その新しい環境の中でどの場所をトイレと決めるのかということを観察していただくことになります。また、これまでトイレとして使っていた環境も思い返していただくとよいと思います。与えているトイレをトイレとして使わないのであれば、うさぎさんにとってのトイレの捉え方や好みが飼い主さんの与えているものと合致していないということも考えられます。うさぎさんがどういった環境をトイレとして使いたいのかという気持ちも探っていただきながら、その環境をケージの中に作ることができればその場をトイレとして使ってくれるのだと思います。与えているケージの中の環境をガラッと変えてみるという方法もよいのかもしれません。本来の縄張りである環境が変わることで、トイレの捉え方が変化することも考えられると思います。