うさぎの5歳は人間でいうと40～50代の時期に入っています。うさぎにも厄年と呼べるような年齢もあり、また3歳、5歳、7歳（七五三と呼んでいます）に身体の変化が起きやすい印象もあります。今回のうさぎさんは5歳ですので、中年期に入り高齢期へと向かっている年齢です。病気ということでの体調の変化が見られることもありますが、そうではなくこれまで何気なく出来ていたことができなくなっている可能性も考えられるのかもしれません。トイレの使い方に変化が起きたことにどういった意味があるのかを考えてみていただきたいと思います。年齢を重ねることで、段差に対して対応することが億劫になる様子も見られてきます。バリアフリーになるような環境に整えていただくことでトイレを使うこともできるようになりますので、トイレを使わない理由がどこにあるのかを探っていただくことが大切なのだと思います。与えている環境も、飼い主さんの都合とはいってもそれが習慣として与えられるのならばうさぎさんはその行為を受け入れてくれます。ですが、規則性がない場合にはうさぎさんにも戸惑いが生じてしまうと思うのです。そのことがストレスとなる可能性はあるのではないでしょうか。放し飼いの環境のほうがリラックスしているという様子がありますし、これまでその環境を与えていたのですから、こちらのうさぎさんにとってベストな環境なのだと思います。それでもお世話をする飼い主さんの生活のリズムが崩れてしまっては元も子もありません。お互いが快適に過ごすことができる環境を、改めて考えてみていただくことが必要な時期なのかもしれません。放し飼いといっても一定の広さをサークルで決めてあげること、その中ではそそうしても慌てて対応しなくてもよい環境に整える（洗えるペットシーツなどを使ってみる）ことで、どういった行動をうさぎさんが見せるのか、また飼い主さんの手間などもどう変化するのかを探っていただけると思います。ご長寿うさぎを目指していただくには、うさぎさんにとっても飼い主さんにとっても、毎日をストレスなく過ごすことも大事なことですので、お互いが幸せでいられる環境を試行錯誤しながら見つけていただきたいと思います。