飼い主さんもうさぎさんも、環境の変化が日常へと定着したようですね。お互いが新しい生活に慣れることで日々の生活のリズムとなりますので、体内時計にもこのリズムが刻まれたことだと思います。今後も変化などが見られないかをよく観察していくことも大切です。さて今回のご質問は、齧り癖が部屋んぽの際の壁などに発展してしまっているようです。齧ることはうさぎさんの仕事のひとつともいる行為です。見せることが当たり前と捉えていただきながら、そうしても問題のない環境を与えてあげるということが必要なのです。かじり木も与えているけど齧らなくなったという場合には、齧っている場面を観察していただくとその理由が見えてきます。例えばですが壁は移動しないものだと思います。うさぎさんがどんな体制で齧っても、力を加えて齧っても動くことがないですから、齧る行為にもっとも集中できると思います。齧りやすい環境だといえるのです。一方かじり木などを固定せずに与えているならば、齧ろうと思っても自分の意思とは反対に動いてしまいます。齧ることを思い存分行うことができない環境が生まれていることがないでしょうか。また年齢的にも思春期に入ってくることで、縄張りの主張なども見せ始めることも不思議ではありません。ケージの外の範囲も自分の縄張りとして示すために、齧ることを見せることも考えられます。何度かこの行為を繰り返しているのだと思いますので、うさぎさんのにおいもついていることでしょう。その場にいったら齧らなくちゃという習慣化が見られている可能性もあると思います。壁を齧る行動からはこういったことを読み取ることができるのではないでしょうか。対策としては、齧ってもらいたくない場所には行けないようにするか、齧ってもらえる環境に整えていただくという判断があると思います。サークルなどを用いてうさぎさん専用の遊び場を作っていただくことで、これまで齧っていた壁や柱などに接触することない環境を作ることができます。この環境では齧るもの（齧りやすいもの）がなくなりますので、サークルや床などに興味を移すことが考えられます。齧ることは仕事です。ですから齧ってもいいようにサークルにかじり木や専用のフェンス、場合によっては木製のすのこを設置していただくことで、いくらでも齧ってよい環境を提供してあげられるのです。サークルで行動範囲の制限をしない場合でも、これまで齧っている壁などに木製のすのこを設置していただくことでも、齧ってもらえる環境になります。力を入れながら齧る様子が見られていたかと思いますので、このすのこも安心して齧ってもらえるように工夫して設置していただくことにはなると思います。また柱などにはカバー（商品番号5300　柱カバー　クリア　4本セット）を取り付けていただくこともできます。齧る行為自体を止めさせることは難しいことです。齧られて困る部分にはそこへ行けないようにすること、または齧ってもよい環境に整えていただくことで、解決ができる問題でもあります。環境を整える（変える）ことでどう変化を見せるのかということもよく観察していただきたいと思います。見られる行動それぞれに合った対策がまた見えてくると思います。

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