うさぎさんがいけないことをした時には、飼い主さんはそのことに対して叱ることが必要になります。今の行動はダメなことだとうさぎさんに認識してもらうためのしつけともいえます。叱り方としては、大きな音や声を出すということが言われていますが、それにはうさぎさんがそれまで行っていた行為を止めるという意味も含まれています。大きな音を出さずとも、うさぎさんの動きを止め問題行動を止めさせることができればよいのです。またそれに合わせてうさぎさんの目を見て言い聞かせることも効果があります。この時に普段とは違う声のトーンで叱ることができれば、うさぎさんもいつもの飼い主さんと違うことを感じ、叱られているということを認識してもらえるのです。今回のうさぎさんは飼い主さんの言葉にも知らんぷりをしている状況がありますので、これではいくら叱っても意味がありません。また今回の問題は齧るという行為に対してのしつけです。うさぎにとって齧ることは、本能や習性として見せる行動のひとつですので、これを止めさせることは難しいことでもあります。齧るという行為を見せても、好きなだけその行為に没頭してもらえる環境を与えるということも対応策のひとつなのです。どういった場面で齧っているのかがご質問からはわかりかねてしまいますが、例えばケージやサークルを齧ってしまうというならば、その場所に固定式のかじり木や専用のフェンスを取り入れていただくことができると思います。サークルなど広範囲になる場合は、木製のすのこでもよいのです。これらを取り付けていただくことで、齧ってもよい環境を与えてあげられます。齧ってもよい状況ですから叱ることもせずにすみます。また部屋んぽなどでカーペットなどを齧ってしまうなどの場合も、サークルの中など一定の環境を提供して、その中をサークルマットなどの齧りにくい素材で環境を整えていただくことで、うさぎさんの行動にも変化が見られることも考えられます。また、自由に齧ってよいおもちゃを十分に与えるということも大切です。牧草やわらでできた食べることもできるおもちゃは、うさぎさんの様々な欲求を満たしてくれますので、ぜひお試しいただきたいと思います。