うさぎさんにとっては、それまでとは違って取り巻く環境全体が見たり感じたりしたことのない状況へとお迎えされているといえることだと思います。この環境の変化を受け入れてもらえるように、お迎えした一週間程度は見守っていただく時期といえるのです。新しい環境に慣れてもらうための大事なひと時なのです。また、飼い主さんにとってもうさぎさんがどう過ごしているのか、どういった性格が見えてくるのかを観察していただく重要な時間でもあります。お互いが観察しあうための大切な時間ともいえると思います。基本はそう捉えていただく時間ですが、あとはうさぎさんの性格や健康状態などを見ながら、接していただくことでよいと思います。今回のうさぎさんは、とても元気いっぱいで好奇心もあるようです。自己主張も見せているようですので、お迎えされたという環境の変化にもストレスなどをあまり感じていないようではないでしょうか。ただし、自己主張されるがままに対応してしまうことで、うさぎさんが勘違いしてしまう可能性があります。飼い主さんとの上下関係が逆転されてしまうことも考えられますので、どちらが強いのかということはしっかりと示していただくことが必要です。そのこともしつけといえることなのです。ケージから出してあげる場合もそのルールをしっかりと決めていただいて、その時がくるまでは待ってもらうことを覚えてもらいましょう。表現豊かなうさぎさんですので、ケージを齧って出してほしいと行動することも考えられます。ケージを齧ることで歯にトラブルが生じてしまうことが予測できますから、齧ってもよい環境にしてあげることも必要になります。かじり木や専用のフェンス、広範囲の場合はすのこを取り付けていただくことで、いくらでも齧ってもらえる環境になります。考えられる行動に対して、その行動を見せても安心して見守ってあげられる環境を作っていただくことが大事になってくるのです。ケージの大きさについては、一日の大半を過ごす場所ですし、まだ２か月という月齢です。これから体も大きくなりますので、成長した体を予想しながら、うさぎさんが快適に過ごすことができるケージを準備していただくことはよいことだと思います。今のところ環境の変化にも臆することなく過ごしている印象がありますので、どう反応を見せるのか、ケージの外で遊ばせてあげる時に新しいケージも一緒に設置して、自由に出入りできる環境の中で様子を見ていただくことができると思います。警戒してしまうのか、それとも気に入ってくれるのか、そのうさぎさんの反応に合わせて切り替えしていただくこともできると思います。うさぎさんそれぞれで反応も違っていますし、与えられた環境も違います。ですからそれぞれのうさぎさんの様子や行動を見ていただきながら、対応していただくことが大切です。そして子うさぎさんの体調は急変する場合も少なくないですので、慎重に観察していただくことも重要です。元気な様子は見せていても、環境の変化を体験している時期です。食欲や排泄の状態と、表情や行動などもしっかりと見ていただくことが重要です。そして急変した時に診ていただける獣医師も事前に探しておくことが必要です。万全の環境でうさぎライフを楽しんでいただきたいと思います。