大人の仲間入りをした月齢のうさぎさんです。個体差があることですが、子うさぎから大人へと成長が進むことで、行動にも変化が見られるようになります。思春期に入ることで縄張り意識も芽生えてきますし、行動自体が落ち着いてくることもあります。今回のうさぎさんは、トイレ以外の場所でおしっこするようになり、また漏れてしまったと感じられるような印象のおしっこも見られるようです。トイレを変えたことと、うさぎさんの行動を観察して置き場所を改めたことで、トイレの場所をトイレ本体へと誘導できたようです。飼い主さんが与えたトイレを、トイレとして使うことをうさぎさんも決めてくれたようです。トイレを与えればすんなりとその場所を使ってくれると連想しがちですが、うさぎさんにもそれぞれのこだわりがあります。トイレ本体の大きさや素材などにこだわりがあったり、また縄張りとしてケージの中の一定の場所をトイレと認識していたりしますので、トイレのしつけは一筋縄ではいかないことも多いのです。またうさぎの場合は、ただ単に排泄するためだけにおしっこや糞をするのではなく、縄張りの主張でも見せるのです。大人となりこの縄張り意識が強くなることで、トイレの場所で行う以外にも、においつけの為におしっこや糞をしてみせるのです。そして食べながら排泄することや、興奮することでもよく見られることがあります。特に糞の場合はこれに該当する印象が少なくありません。本能や習性などから見られることでもありますので、100％トイレだけを使うようになることは不可能に近いことでもあるのです。この点は飼い主さんも受け止めていただくことが大事なことなのです。どうしてもトイレを使ってほしいという時には、トイレと牧草入れの位置関係を見直していただくことができると思います。トイレに乗った状態で牧草を引き出して食べる環境ならば、その場で糞が出たとしてもトイレへとおさまることと考えられます。ただ、ケージのレイアウトが変わることで、ケージ全体の縄張りが変化することもありますので、そうなるとトイレの場所も変わる可能性も出てきますので、様子を見ながら対応していただくとよいと思います。そして散歩中の尿漏れと思しきおしっこですが、縄張りを示すために見せている行動か、興奮したことで出てしまっている可能性が高いのかもしれません。病気が隠れている場合の漏れならば、生殖器付近が汚れている場合があります。お尻周りも含めてきれいな状態であるようですので、この点は心配が少ない印象があります。水もよく飲むようになっているようですので、たくさん飲めばその分排泄されます。この循環として見られていることでもあるのかもしれません。ただし、季節的なことで飲水量が増えているのか、それとも病気の可能性があるのかということも疑っていただくことも重要だと思います。尿漏れと飲水量の変化に関係性があるのかどうか、かかりつけの獣医師にご相談いただくことで安心できると思います。うさぎさんの行動の変化はうさぎさんの言葉でもあります。うさぎさんを直接診ていただいて、どういった意味があるのかを探っていただきましょう。