毛を抜く、むしるという行動が続けて見られるうさぎさんのようです。定期的に見られることからは、ホルモンの働きなどで疑似妊娠の症状が見られている可能性も考えられることではあると思います。本当は妊娠していないのに、妊娠したかのような状況になることで、胸の毛をむしって巣作りの行動をしたり、神経質になったり、場合によってはおっぱいが張ってミルクが出てしまう子もいるようです。うさぎさんの状態にこういったことが見られている場合には、疑似妊娠の症状と捉えていただけることでしょう。毛をむしった行為の前後に見られる行動もよく観察していただきたいと思います。また、皮膚炎などの可能性もあると考えていただいて、うさぎさんの体をチェックしていただくことも大事なことだと思います。胸の部分の状態がどのようになっているのか、地肌が見えている状態なのか、赤みなどが見られていないか、フケなどがないかも確認していただきたいと思います。寄生虫や菌などによる可能性があるならば、飼い主さんにも影響が及んでしまうこともありますので調べていただくことが必要です。また毛が邪魔で抜いているということについては、ストレスなどによって毛をむしってしまう行為を見せることはありますが、毛自体が邪魔ということで抜くことはないと考えられます。毛が邪魔というよりも、体重が増えるなどして立派な肉垂が首回りにできているならば、その部分を気にして毛をむしっているような行為として見られている可能性があるのかもしれません。体重や体格なども含めて今一度探っていただきたいと思います。ご自宅で確認をすることができないという場合には、やはり専門家にきちんと診ていただくことがよいと思います。うさぎが見せている行動には理由があります。その原因がどこからきているのかを知っていただくことは飼い主さんの役目ともいえることです。ストレスひとつとっても、飼い主さんの視点と、うさぎさんの視点から考えることではまた理由が違ってくることもあります。定期的な症状ですので、その前後の環境に関連性がないか、うさぎさんを取り巻く環境全体を見返していただきながら考えていただくことが大切です。専門家に直接診ていただいて問題がなければ安心できることですし、逆に病気などが見つかることで、その時点で適切な対応をとることができます。症状の改善への近道となるわけですので、ぜひご家族を説得していただいて獣医師に診てもらえる機会を作っていただきたいと思います。