トイレの使い方はうさぎさんの数ほどあるといえると思います。うさぎそれぞれの個体差にもよることですし、また与えられている環境の違いで見られる行動に差があることなのです。今回のうさぎさんは、糞の場合は全くトイレをつかっていないということと、おしっこの場合はトイレを使いながらも、たまに別の場所でもおしっこしてしまう状況です。うさぎさんがケージの中の縄張りをどう認識しているのかということから探っていただくことでも、トイレ以外で見せる理由が見つかるかもしれません。与えているトイレも使っていますので、トイレの場所を理解していないのではないと思います。４回に１回程度別の場所を使っている時、その前後のうさぎさんの行動はどうでしょうか。またその時の飼い主さんの対応なども思い返してみていただくとよいと思います。何か法則のようなものが見えてくるようならば、対策のヒントとなると思います。年齢的に思春期に入っても不思議ではない頃ですから、縄張りの主張などとしておしっこすることもあると思います。ただ、トイレを使う頻度のほうがまだ高いですから、うさぎさんからしてみると何らかの理由があるのではないかと探っていただけることだと思います。もちろん、縄張りの主張のためにもおしっこや糞をしますので、100％トイレだけを使ってもらうということは不可能ともいえることですので、この本能や習性ということも受け止めていただきながら、対策ができないかということを考えていただくことになるのです。トイレ以外の別の場所も一か所と決まっているならば、その場所でトイレの体制が取れないようなレイアウトを作ってみることもできると思います。固定式のかじり木をセットしてみたり、小さいブロックを置いてみてもよいでしょう。ブロックならば重さもありますので簡単に動かされることもなく、よい場所塞ぎになると思います。このような対策をとってみることで、うさぎさんの行動がどう変化するのかということを観察していただくことができると思います。また、暑さ対策用のプレートの上にもおしっこしているようですが、それぞれのプレートを気に入って使ってくれていますか？その上で過ごしている時間がしっかりあるということならば、その場を動きたくないということからトイレさえもしてしまうと解釈できる場合があります。これは今回のうさぎさんだけではなく見られやすい状況ではあります。おしっこの頻度が高い、汚れたらすぐにきれいにできない環境という場合には、体が汚れてしまう不衛生な環境を与えてしまいますので、設置の仕方を見直していただくか、取り除いてあげるほうが好ましい環境となるのだと思います。また使っているようなそぶりがないならば、取り除いてあげるほうがよいのかもしれません。設置の見直しとしては、直に乗って使ってもらうのではなく、ケージの側面に倒れてこないように立てかけるなどができるタイプのものならば、それに寄り添って使ってもらえる環境を試してもらえると思います。ただ、大理石のプレートの場合は重さもかなりありますので、立てかけるには難しいかもしれませんね。トイレをどう理解しているのか、うさぎさんが日常過ごしている様子をさらによく観察していただいて、どういった意味が隠れているのか探っていただきたいと思います。食べながら排泄してしまうことも多いうさぎです。エサ入れや牧草入れとトイレとして使ってしまう場所との位置関係なども見直していただけるポイントですので、うさぎさんを取り巻く環境全体を今一度見返してみていただきたいと思います。