９ヶ月という月齢ですので、自分の気持ちを表現していることもより見られるようになっていることだと思います。自我がしっかりと生まれていて、自分の気持ちを一緒にいる飼い主さんに伝えるためのコミュニケーションとしても、様々な行動が見られているといえるでしょう。ペレットに対して、大きな反応を見せているようですが、その状況は千差万別ではあるものの、わりとよく見られる行動のひとつではあります。ペレットの制限をはじめたことで、与えられる量が決まっていますので、次にもらえるとわかったときの喜びがとても大きいのだと思います。もらえるとわかった時点で早く、早く！といった気持ちが生まれているのだと思います。そしてうさぎの場合には、興奮することでよりその興奮をエスカレートさせてしまう傾向があります。ペレットがもらえるとわかったことで、興奮が興奮を呼び、尋常ではない反応を呼び起こしているという解釈もできることだと思います。興奮を抑えてあげることができるように、時間を置いてあげるということもよい方法です。落ち着いてから与えるという対応は、大正解といえることでしょう。与えるまでの時間を短縮できるように工夫をしていただくこともよいと思います。おあずけの状態を短くしてあげることで、興奮が少ない状況で与えられるようにもなると思います。また他に気を向くことができるような場面を作ることでもよいと思います。ケージから放して遊ばせてあげた後に食事の時間などを設けて、ケージから離れている時にペレットをエサ入れに入れてあげるなどの方法も試してみていただけることだと思います。ケージの外に気が向いていることが多いですから、急いで戻ってくることではあっても、攻撃性などに変化が見られることもあるのではないでしょうか。そして、ペレットの量についても、今一度考えていただくこともよいことだと思います。それには、今のうさぎさんの体格と体重がどのようであるのかを知っていただくことが必要です。ネザーですので、品種から言える標準体重が900ｇ前後とはいえるのですが、個体ごとでの適正体重があります。骨格や肉付きからその体重がある程度見えてきますので、かかりつけの獣医師か、お迎えしたショップにて見ていただくとよいと思います。その体重までにまだ到達していないという時には、ペレットの量や内容を見直していただくこともできることだと思います。逆にベストな状態だという時には、その体重の３～５％程度までを一日のペレット量として制限していただくことになると思います。牧草などもよく食べてくれるようであれば、なくなる前にその都度与えていただいて、ペレットでは満たされない食欲を牧草から得てもらえる環境に整えていただきたいと思います。今は、ペレットという食事にとても気持ちの重点があるような状況ですが、今後は他に目が向く環境なども生まれてくると思います。お年頃ですので、発情や縄張りの行動なども見られるようになるかもしれません。思春期に見せる行動としてはまだまだこれからともいえるかと思いますので、うさぎさんの行動をよく観察していただきながら、その気持ちを探っていただきたいと思います。