トイレの使い方に変化が見られているようですので、その行動の意味を探るにはうさぎさんの行動をよく観察していただくことが必要です。トイレを全く使わなくなっているのか、使いながらもトイレ以外の場所でも見せるようになったのか、この違いでも意味が変わってくると思います。ケージの中の縄張りの使い方が変わり、トイレの場所が変わってきているということや、縄張りを示すために見せている行為ということも考えられます。４歳という年齢ですが、遅ればせながら見られている思春期にまつわる行動としても捉えられることかもしれません。ただし、病気などの可能性があるのかどうかということを、疑っていただくことも重要なことだと思います。食欲や排泄の状態、そしてうさぎさんの様子なども合わせて観察していただいて、不安な点がないかを探っていただきたいと思います。泌尿器系にトラブルが起きている時などは、生殖器付近やお尻周りなどが汚れてしまっている場合もありますので、このあたりもチェックしていただくとよいと思います。そして、これまで病気をせずにこられたことはとても素晴らしいことです。ただ年齢を重ねてきていることでもありますので、これからは体の変化なども見られてくる時期ともいえると思います。具合が悪くなってからの病院選びはお互いが余裕のない状態でもありますので、うさぎさんの健康なうちに安心して診ていただける獣医師を探していただきたいと思います。そして、うさぎには犬のように決められた予防接種などはありません。ですが、病気を早期発見するためにも、定期的に健康診断を受けていただくことが大切です。獣医師に普段の状態を知っていただくことで、小さな変化も見逃さずに発見してもらえることにもつながるのです。今回のうさぎさんは４歳を過ぎた女の子ですので、避妊手術をしていない場合には、子宮疾患などの病気も視野に入れていただきながら、対応していただくことも必要になってきます。半年に一度などの間隔で健康診断の機会を設けていただくことが望ましいことだと思います。