複数のうさぎさんとの生活の場合には、それぞれのうさぎさんの個性がわかりやすく、またうさぎさん同士の関係性なども目にしやすいことなのだと思います。今回のご質問にあります、頭を下げるという行為については、対人間の場合には、甘えているような印象が強いような気がします。もちろん、その行為が見られる時のうさぎさんを取り巻く環境全体を見ることで、その行動の本質がより見えてくるのですが、傾向的には甘えているなどの愛情表現として見せている場面が多いようではないでしょうか。服従するという意味の場合には、マウンティングなどの優位性を示す行為を受け入れている場合にそう表現できるのだと思います。うさぎ同士での行為については、今回の場合の状況からは、どちらとも取りきれない様子なのではないでしょうか。頭を下げたあとの様子がポイントとなるのだと思いますが、毛繕いを行っていないことでもありますし、またそうして欲しいと再度行動を起こしていることでもないようですので、どちらの意味があったのかということは判断が難しいことだと思います。うさぎが見せる動作には、取り巻く環境によって解釈が異なってくる場合もあるのだと思います。ひとつの行動がひとつの意味とされるのではなく、前後の状況なども踏まえながらどういった意味として捉えられるのかを考えていただくことになるのだと思います。お互いをグルーミングするような状況が生まれているならば、上下関係などがあまりなく、お互いがより気持ちがよい環境を作っているという解釈の仕方もあるのかもしれません。毛繕いは下位のものが上位のものに対して見せることが傾向としてあることですが、そのことだけが理由とならない場合もあるのだと思います。ですから人間に対して撫でてほしいという行動を見せる時も、自分のほうが優位だということよりも、やはりかまってもらいたい、撫でてもらいたい、自分を見てほしいといった愛情表現として捉えてあげられるのではないでしょうか。ただこの場合に、うさぎさんの言うなりに要求されるがままに対応するということではなく、飼い主さんがルールを決めて接してあげることで、飼い主さんの優位性が保たれることにつながるのだと思います。同じような行動を見せていても、優位性をより主張している状況を見せている時と、飼い主さんに対しての愛情表現である場合などの複数の意味がありますので、うさぎさんの表情なども感じていただきながら、どういった意味が隠されているのかを探っていただきたいと思います。