トイレの使い方に変化が見られてきているようです。トイレもきちんと使ってくれている様子があるようですが、わらや牧草などを食べる行為と一緒に、糞やおしっこをしてしまうようです。食べながら排泄すること自体は、わりとよく見られる状況ではありますので、トイレとエサ入れや牧草入れなどの位置関係を考えていただきながら、トイレで排泄してもらえるように促すことはできるのです。今回のお宅でもそういった環境を作って上手に対応していらっしゃいます。ある程度の年齢を重ねてきているうさぎさんですから、過ごしている環境も熟知してきているといえると思います。環境の変化などがないということであれば、その住み慣れた環境の中での縄張り意識が、少し緩んできているのかもしれません。いつもだったらトイレはトイレとその縄張りを明確にしていたことが、この環境は安全でありなおかつ自分専用であるということを十分に理解しているからこそ、曖昧な縄張りの状況が生まれてきているなどのことも推測できるのかもしれません。私たちでも慣れてきた環境では、その制限を緩めてしまうことがあると思いますが、うさぎさんだって同じような気持ちになることがあっても不思議ではないのだと思います。ただ、トイレの使い方が変わったことに、体の不調などがサインとして見られることもあります。泌尿器系のトラブルなどがあることで、トイレ以外でも出てしまっているという可能性も疑っていただくことが重要なのだと思います。生殖器付近やお尻などが汚れるようになっているならば、トラブルがあるということを疑っていただく要因ともいえますので、かかりつけの獣医師にご相談いただくほうが安心だと思います。そして、環境の変化などがあったりすることで、縄張りの使い方がリセットされることなどもあります。うさぎさんを取り巻く環境全体を見回していただいて、行動の変化の理由となることがないかを探っていただきたいと思います。そして、トイレ以外ににおいが残らないように掃除をしていただくことはもちろんですが、すのこなどにはにおいが残りがちになりますので、洗い替え用のすのこなども準備していただくとスムーズなお掃除につながることだと思います。