うさぎは本当に様々な行動を見せてくれます。今回のうさぎさんはお気に入りのおもちゃ（ぬいぐるみ）をくわえて運ぶという行為が見られているということです。うさぎがものをくわえるという時には、母親うさぎが赤ちゃんを口でくわえて移動させたり、また牧草をくわえて巣作りしたりといった場面が想像できることだと思います。今回の場合は男の子ですので、こういった意味合いはあまり考えられにくいことではると思います。意気揚々とぬいぐるみをくわえて飼い主さんにアピールしている姿はとてもほほえましいことと共に、あまり多く聞かれる例ではないと思います。特技のひとつとして自慢できることかもしれませんよ。普段過ごすケージの中で見せる行為のようですので、飼い主さんの気を引くという意味も含まれているのではないかと感じられます。飼い主さんが褒めてくれている、喜んでくれているということをちゃんと理解している子のようですから、なおさら繰り返して見せてくれているのだと思います。普段一緒にずっといる相手という解釈もしているとすれば、自分のにおいもついていますし、大事な友達だと認識しているのかもしれません。舐めることでその存在を確認したり、さらににおいをつけてこれはボクのもの！と主張したり、自分の体をグルーミングすることと同じように、お手入れしているといえるのではないでしょうか。このうさぎさんにとって大切なものだといえると思います。また部屋んぽの時には、その縄張りのチェックや探索に余念ない状況でしょうから、飼い主さんの気を引くことは二の次といえることだと思います。これはどんなうさぎさんにも同様に見られることではあります。広い場所に出られたことで、うれしいという気持ちももちろんですが、縄張りを持つ生き物ですからその中を探索することは仕事ともいえることですからね。チェックが終わり、興奮も収まることで、次に飼い主さんへと気持ちが向くようになりますので、コミュニケーションを取りたいという時には、うさぎさんのこういったペースを見ながら接していただくこともポイントになります。今回のうさぎさんのようにお気に入りのものがある時は、注意していただく点もあります。例えばこのぬいぐるみがぼろぼろになってしまった時、代わりになる新しいものを与えていただくことも今後は考えられることだと思います。ですが、お気に入り過ぎることで、新しいものをなかなか受け入れてもらえないということもあるようなのです。受け入れてもらえないということだけならばまだ心配は少ないですが、大事なものが無くなった、取られたという解釈をしてしまうと、そのことがストレスとなって体調が悪くなったり、飼い主さんに警戒心を持ったりすることもあるようです。そうならないように、ひとつだけではなく複数のお気に入りのアイテムを持ってもらうこともよいことなのだと思います。また新たな仲間が増えることで、これまでとは違った行動も見られるようになることもあるかと思いますので、そういった変化も楽しみにしていただくこともよいのではないでしょうか。今回の行動は、ご自慢のうさぎさんの特技として、広めたくなるご質問です。