うさぎさんの見せる行動が人によって違うという場合には、うさぎさんと飼い主さんなど人間側との間の関係性などが、行動として見られているのではないかと考えることができると思います。抱っこ自体はうさぎにとって得意な行為ではありません。捕まえられるということが本能によって避けられてしまうことでもあるからです。その苦手な行為をいかに的確に、そして逃げる隙を与えずに行うことができるのかは、抱っこする側が上手になることで嫌々ながらも受け入れてくれるようになるのです。ご主人はそのコツが見えているといえるのかもしれませんね。また、先に申し上げた関係性が、ご主人には逆らえないと認識している可能性が考えられることなのだと思います。ご家族の中での上下関係が見えてくるようではないでしょうか。本来、苦手なことをする人には警戒する素振りを見せるのですが、抱っこをすんなんりとできる相手といえますので、自分よりも上の立場だと解釈しているのだと思われます。飼い主さんについては、自分と同等である、もしくは自分の方が偉いと捉えている可能性があるのではないかと感じられます。それでも、移動させたり、グルーミングを行ったりする時には抱っこが必要ですので、ご主人の抱っこの仕方などを観察して、実践を交えた練習をご一緒に行ってみることもよいのではないでしょうか。ここ！と決めたら躊躇せずに最後までやり遂げるという気持ちを強く持ってチャレンジしていただきたいと思います。また当店では抱っこ練習会も行っておりますので、ご希望店舗まで是非ご相談くださいませ。そしてどうしてもできないという場合には、抱っこの担当はご主人におまかせして、他のコミュニケーションを担当するという方法も、こちらのご家庭のルールとなるのではないかと思います。飼い主さんがストレスを感じて接してしまうことで、うさぎさんもその気持ちを察知しますから、行動を予測されたり警戒するような素振りを見せたりすることもあります。そうならないようにお互いがより快適に過ごせる環境を考えていただきたいと思います。