うさぎの授乳は一日一回程度、栄養たっぷりなミルクをお腹が真っ白くなって膨れるほどの与え方であると言われていますので、授乳行為は実はなかなか目にできないことでもあります。赤ちゃんに対して今までとは違った接し方をしているようではありますが、授乳が実際にできていれば、人工保育の必要はないともいえるのだと思います。ですから、赤ちゃんの体重が増えているかどうかということを確認できるとよいのだと思います。ただし、母親うさぎがデリケートになっているような印象もありますので、慎重に対応していただくことは必要なのだと思います。ケージの外で遊ぶ時間など他のことに目が向く時に、においがつかないよう手袋などをして赤ちゃんの体重を測定してみてください。授乳が行われていなければ、体重が増えずに減ってくるはずです。また、見た目でも成長していないとわかるようであれば、人工保育を行う必要があります。この場合は、小動物用（うさぎ）のペットミルクを一日数回は与えていただくことが必要になってきます。与え方としては、一日５～６回ほど、スポイトやシリンジでうさぎさんのお腹が白くなるまでということになります。母親からの授乳を体験しているうさぎさんですので、吸飲動作ができているとも考えられますから、哺乳瓶でも与えていただけると思います。その場合には、シリンジなどと違ってある程度の量を一度に与えていただけますので、一日二回程度でもよいようです。通常であればお腹が空いていますので、口元にシリンジなどこれらの先を持っていくことで、興味を示してくれることだと思います。人間の赤ちゃんに与える時と同じようなイメージで、口の横からではなく正面からでよいでしょう。気道に入ったりしないよう少しずつ口に含ませるよう注意して与えてください。タオルなどで包んであげることももちろんよいと思います。そしてミルクの温度ですが、うさぎさんの体温に近い３９℃ぐらいが適切ですので、湯せんしながら与えてみていただきたいと思います。与えた後は口の周りをぬるま湯に浸したガーゼなどできれいにしてあげましょう。また、排泄も上手に行えているのかということも注意する点だと思います。ミルクを飲ませたあとに、ぬるま湯に浸したガーゼなどで下腹部をやさしくさするようにしてあげてください。こうすることで、自ら排泄できるよう促すことができます。排泄することができているのか確認していただいて、できるまでこの方法を続けてあげることも大切です。そして、毎日体重を測定してそれを記録していただくことが重要です。健康な子は、毎日すくすくと体重が増えていきます。生後２～３週間頃から、固形の食事にも目を向けるようになりますが、離乳を急がずに十分なミルクを与えていただくことも重要です。飼育書には人工保育の内容なども詳しく紹介されているものもありますので、数冊の飼育書にも是非目を通してみていただきたいと思います。