足ダンと呼ばれる行動（スタンピング）は、うさぎさんからの言葉の行動のひとつといえると思います。スタンピングには、自分の身に危険を感じたときなどに、仲間に対してそのことを伝えるための手段として見られている場合と捉えられると思います。また、警戒している時などに見られるケースも少なくないようです。野生のうさぎの場合は、特に仲間に対していろいろな合図をするときに見られるようですから、ペットうさぎではあっても、その身近にいる飼い主さんに伝えたいことがある時のコミュニケーションのひとつと考えられることなのだと思います。また、体調が悪いなどがあり、痛さや辛さなどを我慢しているような場合にも、見られることがあるようでもあります。うさぎさんを取り巻く環境全体を見直していただきながら、どういった意味があるのかを探っていただくことになると思います。今回の場合は、食事を取った後に見せているようです。食べた後しばらくしてという状況で見られているようですので、もっと食べたいという意味などとも推測できるようですが、いかがでしょうか。また、食事の時の環境に関連した行動などがあるならば、その事に対して発信しているということもあると思います。うさぎさんだけでなく飼い主さんの動向なども思い返していただくとよいでしょう。警戒しているような素振りがあるようですので、何か気になることがあるのかもしれません。同じ場面で見られる行為の場合、その前後の環境全体を見ていただくことで、関連性などが見えてくることがあります。うさぎは行動をパターン化しますので、はじめは何らかの意味があって見せていたことが、食事の後にはスタンピングをするという連鎖が生まれたという可能性もあるのかもしれません。何度も繰り返したり、強い力などで行っている場合には、足裏の状態にも注意を払っていただくことも必要になると思います。ソアホックの症状などが見られていないかの確認が大切です。思春期に入ることで、問題行動と捉えられる行動もちらほら見られ始めてくることがあります。その行動がどういったことで見られているのかを考えていただきながら、助長しない環境に整えていただくことが必要になってきます。本能や習性などから見られる行動の場合、その行動を抑制することが難しい場合がありますので、行動を見せなくともすむ環境や、見せても安心といえる環境を考えていただくことが必要になるのです。