うさぎさんとのコミュニケーションをとても上手にとっている飼い主さんで、うさぎさんもそのことをちゃんと理解しているお利口さんの子のようです。これまで飼い主さんとのコミュニケーションが上手くいっていたこところ、初めての爪切りに、いつもとは違う場所、飼い主さん以外の人とのコミュニケーションなど、たくさんのことを一度に体験したといえますので、うさぎさんにとって驚きいっぱいの時間だったのかもしれません。初めての体験や、環境の変化などから、うさぎの行動にも変化が見られることはよくあります。また、よりデリケートな子などの場合には、体調を崩してしまう場合もあるほどです。今回の場合は、食欲や排泄などの状態にも不安はないようですので、このことは一安心できることだと思います。イヤな思いをしたという記憶が、ケージの外に出るということに繋がっていると認識しているからこそ、ケージの扉を開けることで警戒してしまっているのだと思います。また、抱っこされるということ自体にも警戒していることなのだと思います。ただし、うさぎは気まぐれなところもありますので、ケージの外で遊ぶという楽しみや、飼い主さんとのコミュニケーションなどを思い出すことで、また元のように接してくれることももちろんあります。今はまだ、イヤな記憶が先立っているといえるのかと思いますので、状況を見ながら接していただくとよいと思います。ケージの外へ出たがらないといううさぎさんの気持ちもくんでいただいて、まだ警戒しているという時には、部屋んぽはお休みでいいのねと話し掛けなが側で優しく見守っていただく時間としてもよいのかもしれません。ケージの側にきて扉を開けても何もしないという飼い主さんの行動を認めてくれれば、警戒心も和らいでくるようになると思います。抱っこして外に出してあげることや、グルーミングや体のチェックなどは必要なことではあります。そのことをずっとしないで済むことではありませんから、ここと決めたときは飼い主さんの威厳を持ちながら抱っこをやり遂げるという強い気持ちを保ちつつトライしていただくことも重要です。本来うさぎは抱っこされることを拒みますので、それでも必要なことなのだと覚えてもらいましょう。苦手なことにつきあってくれた後には、うさぎさんにとっての楽しみを与えていただきながら、イヤだけどその後にご褒美があると覚えてもらうことで、ストレスも軽減されてくるはずです。