うさぎの生理学的データとしての呼吸数は、一分間に３０～６０回とされているようです。（書籍　よくわかるウサギの健康と病気　参照）今回のうさぎさんから見られる状況ですが、呼吸のベースが一分間に４０回程度とされていますが、この生理学データから見れば、決して遅いとはいいきれない状況とも捉えられるのではないでしょうか。飼い主さんが遅いと感じているということは、これまでとその様子が違っているということとも考えられます。適正の範囲ではあっても、今までとは違うという状況であるならば、何らかの理由があってのことと捉えていただくとよいのだと思います。９歳という高齢のうさぎさんですので、今までとは違った様子や状況も見られるようになると思います。年齢からくる変化ということもあれば、病気などが隠れている場合もありますので、うさぎさんからのサインを見落とさずにしっかりと受け止めていただいて、適切な判断をとっていただくことが重要なのだと思います。寝ている時に見られる状況のようですので、その時の体勢なども思い返していただくことや、体重が増えていたりすれば呼吸がスムーズにできない状況があったりするのかもしれません。その時の状況やうさぎさんを取り巻く環境をよく観察していただきながら、不安がある時にはかかりつけの獣医師に直接診ていただくことが一番です。呼吸が遅くなっているのか、それとも他に理由があって見られている状況なのか、年齢による変化なのかということを、実際のうさぎさんを診ていただくことでわかることでもありますので、是非獣医師にご相談いただきたいと思います。