うさぎは自分の縄張りの中に、それぞれの使い道を見つける動物でもあります。普段過ごすケージの中がうさぎさんの縄張りとなりますが、その中で食事をとるところ、くつろぐところ、トイレをするところと、うさぎさんなりの捉え方で使い分けを見せることでもあるのです。今回の場合には、まだお迎えしたばかりという環境ですから、まずはうさぎさんがどう過ごしているのか、どういった性格なのかということも知っていただくことが大切です。そして、うさぎのトイレの使い方として、ある程度場所を決めるものの、ただ排泄をするというだけではなく、においつけの意味が込められた行為になることも多々あります。糞の場合には特にそういった意味合いで排泄されることも多いのです。男の子の場合には、マーキング（においつけ）の行為を見せやすいことですので、こういったうさぎの習性なども理解していただくことが必要だと思います。飼い主さんが観察されたように、餌入れに乗りおしっこしているケースがあるようですが、この時、おしっこをする目的で餌入れに乗っているのか、それとも食べるために乗っているのかということも確認していただくとよいと思います。ペレットを食べる時、より食べやすいように餌入れの中に入ってしまったりする場合もあります。また、食事をしながら排泄するという場面も少なくありません。どううさぎさんが捉えているのかということをよく観察していただきながら、餌入れの見直しなども必要になってくるのかもしれません。また、ペレットは朝夕２回与えていただいていることだと思いますが、５ヶ月という年齢ですので、体格に合ったペレット量に制限して与えていただける時期です。その場合、次の食事の時間までペレットが残っているということも少ないのかもしれませんので、餌入れが空になったら、餌入れを取り除いてみるという方法も試していただけることだと思います。おしっこする時に餌入れが関連しているならば、それがなくなったときどういった行動を見せるのかを観察していただけます。この時トイレの場所を誘導してあげることもできるようになるのかもしれません。また、トイレがくつろぐスペースとなっているようですので、うさぎさんにとってくつろぐ場所は他にあると覚えてもらうことが必要です。もしくはもうひとつトイレと認識してくれるようなものを取り入れていただくことになるでしょう。餌入れがトイレに関連しているようならば、あまり大きくないサイズのもののほうがこのうさぎさんにとってトイレと認識してくれやすいのかもしれませんね。うさぎさんの個性や取り巻く環境の違いで、見せる行動は様々ですので、試行錯誤することになると思いますが、うさぎさんにとって快適に過ごしてもらえる環境を見つけていただきたいと思います。そして、ケージの外に放してあげるとき、うさぎさんの行動範囲が広がることでもありますので、縄張りの主張が見られることでもあります。おしっこや糞もあちこちで見せることが、本来あってしかるべき姿ともいえますので、汚れてもよい環境の中で過ごさせてあげるという気持ちを持っていただくことも大切です。その場合、うさぎさん専用の縄張りをサークルなどで仕切って与えていただくことで、より環境も整え易くなると思います。年齢的にも思春期に入り、より縄張りの主張を見せるようになる時期でもあります。うさぎさん側の気持ちや主張も受け止めていただきながら、よりよい環境を与えていただきたいと思います。しつけのカテゴリにはほかにもトイレのしつけにまつわる回答がたくさんありますので、是非そちらもご参考いただきたいと思います。