盲腸糞は、タンパク質とビタミンと多くの微生物を含んでいて、うさぎはこれを食べる事でエネルギーを取り込みます。そしてこの盲腸糞は、生活リズムとも関係があります。うさぎさんは通常、日中の午前中ぐらい迄に盲腸糞を出して食べます。今回のように食べ残す場合があるときは、生活スタイルが変わったり、環境に変化がないかということも思い返していただくことが大事なことです。リズムや環境の変化によって、消化システムにも影響が出ることが考えられることなのです。盲腸糞の出る時間が一定でなかったりした場合、ストレスなどで消化機能が低下している場合があるのかもしれません。また、お尻から直接盲腸糞を食べますので、体重が増加した場合など、肥満が理由で食べられなくなることもあります。ただ、今回のうさぎさんの場合には、体重という数字だけからではこちらは当てはまらないようではあります。牧草を食べなくなったという変化が同時期に見られているようですので、取り込む食事の内容の違いなどが、消化システムやそのリズムなどに影響が出ている可能性もあることだと思います。また、盲腸糞を取り込まなくても、十分な栄養を取ることができているという解釈もできると思います。食欲も旺盛ですし、すぐすぐ心配な点があるということではない印象もお受けしますが、うさぎさんに見られる変化を受け止めていただいて、かかりつけの獣医師に直接診ていただくということも大事なことなのかもしれません。その際に、年齢にともなった体格や体調であるのか、ペレットの量なども適量であるのかなど、詳しくご相談されることもよいのではないでしょうか。５歳という年齢は体や行動に変化が見られやすい時期でもあります。小さな変化でもうさぎさんからのサインということがありますので、その変化を受け止めていただきながら、病気の疑いがないかということを専門家に診ていただいて判断していただきましょう。そして、今の時期のお出かけには、熱中症対策を万全にしていただくことも大事なことです。