トイレの場所や、トイレをどう捉えているのかということは、本当にうさぎさんそれぞれで違っていることでもあるといえるのです。うさぎさんごとの個体差ということもありますし、そのうさぎさんを取り巻いている環境の違いなどからも、同じように対応してみても、見られる行動には違いがあることなのです。一か所にトイレの場所が定まらないということですが、それでもケージの中ではよく使うところなども見えているようです。うさぎさんがどのようにケージの中の縄張りを決めて、どう使っているのかということを探っていただくことは大事なことです。飼い主さんが与えているトイレをトイレとして認識するというよりも、自らがトイレの場所を決めている場合もあるのです。トイレの置き場所を変えてみたり、トイレ自体も変えて試しても、それでもトイレ以外に見られるということは、このうさぎさんなりのルールがあるのではないかと推測できます。また、トイレをトイレとしては使用していないのかもしれませんが、トイレの上に乗ることもしないのか、それともトイレが寛ぐ場所となってしまっていないかなども、合わせて観察していただくことで、また道も見えてくるのだと思います。上に乗るという段差がイヤだという場合には、段差の低いトイレを考えてあげる（お手製される方もいらっしゃいます）ことも試してみていただきたいと思います。また、ベットのように寛ぐスペースとしてトイレを認識しているならば、トイレに変わるその場所を提供してあげることもできると思います。また、複数のトイレをすでにお持ちでもありますので、もうひとつのトイレを設置してみて、どういった行動を見せるのかを観察していただくこともできると思います。ケージの中が狭くはなりますが、トイレをトイレとして認識させてあげる第一歩となる場合もありますので、観察していただきたいと思います。そして、うさぎさんの中には、どうしてもトイレの場所を一か所に決められない子もいます。縄張りや優位性などを示すためにもおしっこをしますので、こういった習性なども影響して、あちこちでしてしまう子もいるのです。その場合にはこれも個性のひとつだと受け止めていただきながら、お互いがより快適に過ごすことができるように、ケージを含めた飼育環境を見直してあげることもよいのかもしれませんね。うさぎさんがどういったルールを決めつつあるのか、そのルールにどう対応できるのかということも考えていただけることなのだと思います。そして、まだ生後３ヶ月ですので、このままの状況が続くと断定できることではありません。思春期を向える頃でもありますので、これから様々な行動を見せてくれるようにもなります。何らかのきっかけでトイレを覚えるというケースもありますから、そういったチャンスがないか、よく観察していただくことも大切です。なによりも諦めずにチャレンジを続けるということがとても大事なことなのだと思います。頑張ってください。