８才のうさぎさんということですので、この年齢からくる行動の変化ということもあるのかもしれません。もちろん、うさぎさんの取り巻く環境に、縄張りや優位性を主張する必要が生まれていないか、これらの行為を助長してしまっていないかという点も探っていただくことは大事なことではあります。決まっている場所以外での排泄が、あちこちであるという場合や、においつけの意味があるような場合には、環境全体を見つめていただきたいと思います。今回の場合には、粗相は見られてはいても、その場所が決まっているということと、元からあるトイレも使いながらという状況ですので、縄張りや優位性の主張というよりは、トイレの場所が増えたとも捉えられるような印象ではないでしょうか。これには、年齢を重ねたことで今までできていたことの中に、ちょっとずつ変化が見られていると考えられるのかもしれません。例えば、トイレの側という場合には、トイレの場所がわかっていることが推測できることだと思います。それでもその上でできる時と出来ない時があるといえると思います。トイレの段差が使い難くなっているのではないかということも考えられるのだと思います。また、ちゃんとトイレに乗っているものの、おしっこの体勢を取る時に、体の向きが違っている（お尻を手前側にむけている）などで、おしっこがトイレの外に出てしまう場合もあります。どういった様子でトイレを認識しているのかということも、より詳しく観察していただくことで、答えが見えてくることだと思います。年齢から見られている行動の変化の場合には、そのことを受け入れていただきつつ、よりよい環境となるように考えていただきたいと思います。ペットシーツ以外で汚れてもよい環境を与えていただくこと（洗うことができるマットやタオルを複数枚用意するなど）、トイレを好みのものになるようにお手製でチャレンジしてみることなど、いろいろなことを試してみていただきたいと思います。また、牧草入れの側という点は、食べながら排泄していることがあるのだと思います。これは年齢に関係なく見られる様子でもあることです。牧草入れとトイレの位置関係なども考えてみていただくことができると思います。また、牧草が落ちていなければ粗相しないというような事があれば、牧草入れにひと工夫する（受け皿となる器などを取り付ける）ということもよい対策になることだと思います。そして、今後もトイレの使い方をよく観察していただくことと、体が汚れてしまっていないかということの確認や、体調の変化を見逃さないようにより定期的な健康診断も重要になってくることだと思います。