一緒に暮らしているうさぎさんの子孫を残したいというお気持ちは、うさ飼いさんであれば一度は考えられることではないでしょうか。実際出産を行う雌の場合には、雄と違ってリスクが大きいとはいえることだと思います。妊娠、出産という体の変化が起こりますので、それに伴ったリスクがあるといえることなのです。そして高齢になるほど、母体への負担が大きくなるといられています。また、うさぎにも難産と呼ばれるケースが、多くあることではありませんが考えられることでもあります。難産の場合には、帝王切開ということもありますので、そういった可能性も考えていただくということも重要なのです。そして、母親になるうさぎさんの体が出産に適しているのかという点も、確認していただくことが重要なことです。遺伝的な問題（不正咬合や神経障害などの疾患をもっている）がある場合には、生まれてくる赤ちゃんに同様の疾患が見られることが考えらますので、繁殖をさけたほうがよいですよね。また、うさぎさんの性格が神経質すぎたり、攻撃性があったりという場合にも繁殖には向かないといわれています。こういった場合には、死産などのケースが見られたり、子育てをしないという育児放棄が見られたりする場合もあるようです。繁殖に最も適した年齢の出産でも、こういったリスクはもちろんあるわけですが、年齢を重ねていることで、そのリスクも高くなるといえるのだと思います。繁殖に向くうさぎで繁殖の経験をさせるには、メスの場合には３歳までともいわれているようです。（書籍　よくわかるウサギの健康と病気　参照）リスクと大きく表現いたしましたが、母体に見られるリスク、赤ちゃんに起こるリスクが考えられますので、万が一ということまで考えていただきながら、ご判断いただきたいのです。もちろん、全てが問題なく、繁殖、妊娠、出産と運ぶこともあることなのかもしれません。様々なリスクが考えられる場合、それぞれのうさぎさんの性格や環境などでもまた変わってくることでもあります。うさぎさんにとって何が幸せなのかということは、図り知れないことでもあるのではないでしょうか。普段から他のうさぎや動物などと交流を持つ体験をしているならば、お見合いといった場面になった時でも、警戒やストレスなどをさほど感じないことなどが推測できますが、これまで全く他の動物との交流がなかったといううさぎであるならば、お見合いをすることだけでも大きな環境の変化となりますので、そのことがストレスとなるとも考えられるのだと思います。どういった環境で過ごしてきたのか、どういった性格を持った子であるのかという、うさぎさんを取り巻いている環境全体を見ていただくことからも、そのことが判断材料となるのではないかと感じます。純血種のうさぎさんであるならば、このうさぎさんをお迎えしたブリーダーさんにご相談されるのがよいと思います。繁殖に適しているかどうかということもそうですが、実際に繁殖するならば、そのご報告も必要だと思います。お相手がどのような子であればよいのかというアドバイスなどもいただけるかもしれません。そして３歳での初産が、このうさぎさんにとって可能かどうかということも含めて、ご相談されることがよいと思います。また、いずれの判断の場合でも、獣医師にもお力添えをいただくことも必要なことだと思います。繁殖に向く個体であるのかという根本的問題も確認していただけるでしょうし、妊娠期間を順調に過ごせているかどうか、また出産後のそれぞれのうさぎさんの健康状態なども診ていただけるように、お願いすることも心強いと思います。それぞれの専門家により的確なアドバイスをしていただきながら、どうするかということは、飼い主さんが最終的に判断されることになりますので、様々な角度からお考えいただきたいということが、こちらからのアドバイスとなります。